2011年07月30日

『ツリー・オブ・ライフ』

一家族のある期間を、濃密に丁寧に描写しながら、命の起源、地球、宇宙の営みを壮大に描き、そして神への問いを繰り返す。
それぞれが独立しながらも絶妙なバランスで交錯する、その、異質でいながらも、自然な違和感は、初めての感覚。
心象風景を映し出す、命の木、草、川、水の美しい映像に、かつてどこかで見ただろう、過去の記憶を呼び覚まされる。

主人公の少年時代が、全て夏のシーンだったのがとても印象的。
キラキラと眩く光り輝き、終わることのないかのように思える、永遠の夏の一日。
今の自分を作り上げた、両親や兄弟との確執や葛藤。
いつの日か、必ず、その答えを出せる日が来る。

その時、自分がおかれている状況によって、見方や感想が大きく変わりそうな作品。
人生の節目や、ふと立ち止まった時に、また観たくなりそうな一本です。

東京独女スタイルの招待で鑑賞しました。

ブラッド・ピットはブラピに見えなくて、役柄の父親役に見えました。これまで観た中で一番良かったです。
ショーン・ペンは、出番が少ないながらも、強烈な印象を残します。
テレンス・マリック監督の過去の作品も観てみたくなりました。

美しく、繊細で、荘厳で、深く考えさせられました。
私は、鑑賞後、お墓参りに行った後のような清々しさを感じました。
亡くした家族と再会したような、切なくて優しい後味です。



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posted by bakabros at 13:38 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(5) | 外国映画