新宿明治安田生命ホール。「オープン・ウォーター」試写会。サンダンス映画祭で注目を集め、当初全米19都市47館の限定公開が、話題が話題を呼び全米2079館での拡大公開となったというのを聞いて、是非試写会で観なければ(劇場公開では観たくない)と思っていた。
主催はブレンダ/ランティエ。エクステとミュール、ミニスカのギャルと、年配夫婦(!?)が目立つ客層。
映画は観る前、「低予算で、ただ二人が海の中でキャーキャー言ってる、"ブレア・ウィッチ・プロジェクト”のサメ版だろう」とタカを括っていた。
実際、その通りの展開なのだけれど、ちょっと様子が違う。
これは、観てもらわないと何とも言えないのだけれど、話題作、問題作、と言われる所以は確かにあった。
この映画に大して想像する期待度が低いレベルだった為、始まりから暫くも全く期待感が持てず、珍しく(初めてかも)、時計を観ながらの鑑賞となる。
上映時間が79分という事もあって、ささっと終わるのだろうと。
もちろん、初めからググッと映画に引き込まれればそんな事はしなかったのだけれど、どうにもこうにも、意味がないと感じられる映像が淡々と流れるだけの序盤にすっかり飽きてしまい、後は時間とのカウントダウンに。
しかしこの前編が、ラストに効いてくるので、全く意味がないわけではなかったと、見終わってから気づいた。
それにしても、長い。「あー、もういいから、早く海に入ってよ!」「で、サメが出て来るんでしょ!? 」という投げやりな体勢に。
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の時は、もっと初めから緊張して、物語を嘘物とわかりながらもついて行っていたけれど。
まあ、敵が目に見えないお化けなのか、現実的なサメなのかというのも大きい違いだけれど、でも、「ジョーズ」は始めからずっと、もっと怖かったよな〜、とか色々考える。
気になったのは、デジタルカメラのあんまりにも下手過ぎるズームアップ。画面に水滴が着くのも気になった。
その手法で主人公二人を撮るのはわかるけど、「関係ない同乗者とか、なんでピントズレしてるの!?」とか思うけれど、きっと意味があるのだろう。という事にする。
上映から25分、やっと遭難する。
40分、最初にサメに遭遇しちょっと噛まれる。
55分、がっつりかまれる。
60分過ぎ、やっと遭難が判明する。
そして。。。。
こうやって時間経過を追ってネタバレしても、きっとこの映画の醍醐味は、劇場で全編観てみないと理解出来ないだろうと思う。
上映後、エンドロール終了後のあの客席のどよめき!あの、驚きとも笑いとも疑問とも怒りとも取れない微妙で複雑などよめきを、是非映画館で体験して貰いたい。
こればっかりは、たとえ全編の内容を人から聞いていて知っていても、例えエンディングを細かく聞いて知ってしまっていても、始まりから終わりまで、劇場でお金を払って見た人にしか味わえない何とも言えない"わだかまり"が残るのだ。
試写会場でこの反応なのだから、映画館ならその倍、驚きや落胆や疑問も大きいし、楽しめると思う。
ただの低予算のパニックムービーかと思いきや、それだけで終わらない何かがある。
それが、計算された物なのか、偶然の産物なのかは別にして。
こういう映画も面白いなあと、映画の楽しみをまた拡げられたような気がした。

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『上映後、エンドロール終了後のあの客席のどよめき!あの、驚きとも笑いとも疑問とも怒りとも取れない微妙で複雑などよめきを、是非映画館で体験して貰いたい。』
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同感です。
又、よろしくお願いします!
映画が終わった瞬間、騒然としていましたね。
試写会場でもあのどよめきだったので、映画館ではさぞ面白い事になっているのでは!? と期待していました。
こちらこそ、これからもどうぞよろしくお願い致します!