

三年身籠る
小説 中学生日記
普通の主婦が、なかなか産まれてこようとしない子を身籠もり、とうとうその月日は27ヶ月に!
一体子供は無事に産まれてくるのか? どんな姿で産まれてくるのだろうか?という、それだけの興味で最後まで引っ張られてはいくのだけれど、どうも展開が遅くて、話の枝葉も分かれて行って、結局何が言いたかったのかがよくわかりませんでした。
東映 (2006/11/21)
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ちょっとテンポが悪くて、じれてしまいました。27ヶ月の間に大きな出来事もないし、見ている方も、「早く産まれてよ!」という気分になります。もしかして、それが狙いだったりして!?
言いたかったのは、「妊娠期間が通常の9ヶ月でも、27ヶ月であっても、“身籠もっている母親”、“それを見ているだけの父親”が出来ることや、心の準備は変わらない」という事なのだと受け取りました。
例え何年あっても、母親、父親になる準備や心構えを持てるか、持てないかには変わりがないというか、結局「産まれないと、本当の意味での“母親”“父親”にはなれないんじゃないか」とも思いました。
27ヶ月身籠もっている冬子(中島知子)と夫の徹(西島秀俊)に、冬子の妹、緑子(奥田恵梨華
いつも全てを受け入れて、達観したような冬子とは対照的な、自由奔放で常に我を通す妹の緑子の恋愛のディテールは見ていて面白いのですが、それが本筋のストーリーとは直に結びついてこないので、緑子を描く分を冬子の心理描写にあてて欲しかった気がします。
冬子の、何事にも動じない仏様のような笑顔は、妊娠中の母親の強さを表していると言えばそう感じないこともないのですが、終始平坦な印象だったので、ちょっと現実感がなかったです。
観る前は「99分」という事でホッとしていたのですが、長かったですね〜。
メリハリがないので、体感は2時間超でした。
女性監督のオリジナルストーリーという事で結構期待していましたが、ファンタジーとしても、人間ドラマとしても、ストーリーも中途半端で、ちょっと残念でした。
出産経験のある方や、特に妊娠中の方の感想を聞いてみたい映画ではあります。



赤ちゃんに最高の名前をつける本―名づけ本の決定版 (2005-2006)
三年もあったら、さぞかし良い名前がつけられそう

500円モーツァルト8 マタニティ・モーツァルト
マタニティ・クラシック Vol.3「妊娠後期編」
お腹の中で歩き出し(?)、話し始める赤ちゃん。会話が出来るという事は、当然外の音も聞こえているんですよね。映画は、多少オーバーではありますが、生の神秘を改めて考えさせてくれます。27ヶ月産まれてこない赤ちゃんだって、今後絶対に現れないとは誰にも言い切れないのだから

緑子と冬子は、父親のいない女系家族の中で、性格がふとつに分化しているように設定されていますね。だから、緑子の場面が、多すぎるようになったのかもしれませんね。
冬子と緑子は、表裏一体で、誰の中にもある人格なのだと思いますが、緑子の性格の描き方がとてもリアルで、冬子の達観したような表情とはまるで逆で、そこの部分だけ突出しているのが面白かったです。