アメリカ、家族のいる風景ヴェンダースと聞けば、80年代に映画をよく観ていた世代にとっては、“とりあえず観なくちゃ”と思わせる数少ない映画監督のうちの1人だと思います。
存在その物が映画のようで、目が離せないアーティスト。
この映画を最後にアメリカを去り、ドイツへ戻られたそうです。
アメリカ,家族のいる風景―オフィシャル・フォトブックリンクするいくつかの親子関係。
サム・シェパード演じる落ちぶれた役者のハワードと、30年ぶりに訪ねる1人暮らしの母親(エヴァ・マリー・セイント)。
ハワードの知らないところで生まれ育っていた息子アール(ガブリエル・マン)とその母親ドリーン(ジェシカ・ラング)。
こちらもハワードの知らないところで生まれ育っていた娘スカイ(サラ・ポーリー)。
そして、アールとスカイと、父親ハワード。
その全てが自分勝手で自己中心的で、大人になりきれない子供のように思えて、そんな彼等を観ているのが痛々しくなってくる。
特にアールが初めて父親の存在を知り、パニックになる様子の描き方に戸惑います。
観ている時は、登場人物全員が不安定に見えましたが、後からスカイだけはやけにしっかりとしていて、みんなを導いていく母親のような存在だったと気づきました。
訳知り顔で、その深意のほどに関わらず、発言そのものに思わず納得させられてしまうような、誰もが頷く意見を述べてくれる大人は1人も出てきません。
それが、観ている自分をこんなに不安定な気分にさせるとは。考えたこともありませんでした。

ヴィム・ヴェンダース ヴィム・ヴェンダース ヴィム・ヴェンダース
監督の母国語はドイツ語なのでしょうか。ベンダース監督の撮る、ドイツ語のドイツ映画を観てみたいです。
映像(イメージ)の論理
天使のまなざし―ヴィム・ヴェンダース、映画を語る
ヴェンダース本が本当に沢山出ています。ヴェンダース監督の映画は、語りたくなるのでしょうか。それとも、監督そのものが映画のようなので、彼の人生を追ってみたくなるのかもしれません。
この映画を思い出す時、なぜか少し前に観た『ブロークン・フラワーズ』の音楽が頭の中を回り始めます。
映画「ブロークン・フラワーズ」オリジナル・サウンドトラック
パリ、テキサス男っぽい映画というイメージがあります。今、もう一度見返してみたいです。




昔、ニューヨークで知人に連れられて、サム・シェパードの戯曲をオフオフのような小さな小屋で見ました。スノッブな体験です。英語もできないのにね。さsっぱり、わかりませんでしたが(笑)
昔、ニューヨークで知人に連れられて、サム・シェパードの戯曲をオフオフのような小さな小屋で見ました。スノッブな体験です。英語もできないのにね。さっぱり、わかりませんでしたが(笑)
「サム・シェパードの戯曲をオフオフのような小さな小屋で見る」
とても羨ましい体験ですね☆ 味わいのある俳優さんで、他の作品も見てみたくなりました。