2005年09月29日

「バッド・エデュケーション」

バッド・エデュケーション
新文芸座にてペドロ・アルモドバル監督の「バッド・エデュケーション」鑑賞。

オール・アバウト・マイ・マザー」では、一見母と息子の物語と思いきや、普通にゲイの友人、元夫などが出てきて、それが当たり前のようにストーリーに絡んでくる事に驚いた。
その時は『スペインってゲイが多い国なのかな』位しか思わなかったけれど、「バッド・エデュケーション」は「オール・アバウト・マイ・マザー」の比ではない! 程、全編もの凄いゲイムービーだった。

ガエル・ガルシア・ベルナルが出ている事と、チラシやポスターの図柄、少年二人と赤地に花柄の可憐な感じから、可愛らしい映画を想像して観た人はさぞ驚いた事だろう!
「ゲイの映画だ」とわかっていた私でさえ、その内容の濃さとハードさにちょっと引いた。
特別に好きという訳でもないけれど、嫌いではないので、男同士のベッドシーンも興味津々。

男同士の恋愛や欲望の描き方が余りにも当たり前で、自然な捉え方なので、“ただ相手が同性だっただけ”で、男女間の恋愛とやっている事は何も変わらない、という当たり前の事を気づかせてくれる。
監督の狙いはそこにあるのかなとも思った。

アモーレス・ペロス ― スペシャル・コレクターズ・エディションガエル・ガルシア・ベルナルは、ちょっと甘えたようなアヒル口元でいい顔してる。今回初めて気づいたけれど意外と背が小さい。

映画の前に「天国の口、終りの楽園。」の予告編を観たのだけれど、これが彼、ガエル・ガルシア・ベルナルだとわかっているのに、別人に見えた。若かったからか? 溢れ出してくる位ストレートな情熱がとても魅力的!

映画の中で、フェレ・マルチネス演じるエンリケが、ガエル・ガルシア・ベルナル演じるイグナシオの書いたシナリオを読んでいるシーンから劇中劇が挿入されるのだけれど、それが事実なのかフィクションなのかわからないままストーリーが進んでいき、後で明らかになる事実は、それまでの夢の中のような雰囲気を一気にシビアな現実に引き戻し、心に引っかかりを生まれさせる。
その引っかかりが何ともリアルで、残酷で、人間の欲深さに驚嘆しつつ、どうしようもないような諦めの傷跡を残す。

最後まで展開が読めずドキドキして観ていた。

男性が男性に向ける欲情の視線、股間への熱い眼差し、誘うセリフとか、終始そういうシーンの連続で、その感情のこもり方が本当に情熱的で心に迫るものがある。
きっと監督はゲイなんだろう、と確信した。

結構男性の同性愛物が好きな女性は多いと思うのだけれど、男性はこれを観て、一体どう思うのか、苦手な人にはやっぱりきついのかとか、観た人全員に一人ずつ感想を聞いてみたくなる映画だった。
感想を聞けばその人の性的嗜好が垣間見られるかも??

監督の男性を見つめる愛の視線は、女性が男性を見つめるそれと同じものなので、この映画は女性向けかもとも思う。
裸で寝ているいい男のおしりとか、プールからあがってきたブリーフ一枚のガエル・ガルシア・ベルナルの股間とか!

女性は目でも心でも楽しめる美味しい映画♪ いい男のセクシーな姿を堪能したい方にお勧め。

バッド・エデュケーション
ペドロ・アルモドバル 佐野 晶
ソニー・マガジンズ (2005/03)
売り上げランキング: 56,408
おすすめ度の平均: 4
4 宣言なんだろうな
3 妖艶なガエル君の映画をまず観てください♪
5 とっても危険な異文化への誘い

ペドロ・アルモドバル監督著書の半自伝的原作。もしかして、自分の事なのかなと思いながら観ていたので、後から知ってやっぱり! と納得。



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posted by bakabros at 01:30 | 東京 ☁ | Comment(9) | TrackBack(22) | 外国映画
この記事へのコメント
TBどうもありがとうございます。
ガエルくんは、アヒル口が魅力ですね。
今が旬って感じかな。これからもっと
よくなる気もしますが。
Posted by RIN at 2005年09月29日 02:46
RINさま。

素早いTB.コメントありがとうございます!
映画の度に違う顔を見せてくれる、今後もとても楽しみな俳優さんですね。
ミシェル・ゴンドリー作品に出演したとか!凄く楽しみです♪
Posted by bakabros at 2005年09月29日 03:12
映画館で観たとき、まわりは女性客ばかり。
ベッドシーンではため息があちこちから聞こえてくるような、そんな淫靡な雰囲気でした。
男向けのゲイ映画ではないですよね・・・きっと。
Posted by kossy at 2005年09月29日 08:50
kossyさま。

私はシニア世代の男性に囲まれて観ました。
みんなどう思ってるんだろう!? という興味が湧いてくる映画ですね。
女性向けですか。。。やっぱり。
Posted by bakabros at 2005年09月29日 13:32
 ゲイのためなら女房も泣かす〜(…すいません)

 女装に同性愛に聖職者の堕落と,まぁお耽美大作戦の宝庫のような映画でしたね。新聞の切り抜きシーンでインスパイアを受けた記事が『トーク・トゥ・ハー』?とか思ったりしました。
 アルモドヴァルって本国のMTVでドラッグクイーンになって歌い踊ったってのがあるそうで,やはり「ホンモノ」なんだと思いますよ…うふふふ(^^;
Posted by ゆえひさ at 2005年09月29日 20:03
ゆえひささま。

やっぱり「ほんもん」ですよね。うふふ(^_^;)
Posted by bakabros at 2005年09月29日 22:02
TBありがとうございました

やはりどちらかと言うと女性の方が楽しめる映画かもしれないですね。私は大丈夫でしたが、こういうのはちょっとという男性も多いようですから。といって私がゲイだという訳ではありませんが(笑)
Posted by yyz88 at 2005年09月30日 11:21
bakabrosさんこんにちわ。
この作品、観た後は正直「うわっきつぅ!」と思ってしまったんですが、後で
シーンを結構思い出させるやはり印象に残る作品でした。
他の方の感想を観て感じましたが、こういう内容は女性の方が抵抗なく受け入れられるような気がします。
ガエル君は昔のジョニー・デップのポジションにいるような気がします。積極的に
インデペンデンス系の映画、しかも国籍を
問わず出ているのはスゴイですね^^
Posted by kazupon at 2005年09月30日 16:50
yyz88さま。

見た人それぞれ微妙に違った意見ですが、特に男性の感想は興味深くて参考に(何の!?)なりました! この映画が大丈夫なだけでゲイとは思いませんから大丈夫ですよ♪


kazuponさま。

私も見ている時は、きっつ〜!と思いました。結構楽しんでましたけどね。
女性が受け入れやすいってどうしてなんでしょう? 逆にレズビアン物は男性の方が受け入れやすいとかあるのかな??

ガエル君はいいですね〜! 5.6カ国語にも堪能だとか!? 将来有望ですねー。とりあえず彼が出ているだけで要チェックです。
Posted by bakabros at 2005年10月01日 02:30
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