古くも新しくもない、ソフィア・コッポラとキルスティン・ダンストによる、まったくオリジナルな
『マリー・アントワネット』。
キャスティングが絶妙。どこか田舎臭さの残るキルスティン・ダンストの顔立ち、猫背気味の歩き方が、「オーストリアからフランスへ嫁いで来た少女」という設定にぴったりはまり過ぎ。
音楽も最高。クエンティン・タランティーノ作品や
『ムーラン・ルージュ』のように、映画の歴史やストーリーと関係なく、監督の好きな音楽をコラージュしたようなサウンドトラックに興奮。
ラデュレのマカロンの色彩に囲まれた、本物のヴェルサイユ宮殿での撮影。
マリー・アントワネットが生きた時代、その瞬間の輝きを鮮烈に感じる映画でした。
マリー・アントワネット (通常版) アウターケースに‘セレブ’な香付きオリジナルあぶらとり紙付き♪
マリー・アントワネット (初回生産限定版)2枚組の限定版は、オリジナルジュエリーボックス・スワロフスキー付ミュール型ブローチ・ラウンドハンドミラー・レースタオル・ブックレット付き

円形2段のジュエリーボックスが欲しい〜(^^)☆

まず、ポップな色と音楽に圧倒されました! 宮殿の王妃たちのきらびやかなドレス、宝飾品、オブジェのような髪型、色とりどりの靴、そしてシャンパンとケーキとスイーツ

でもそれらが原色でなく、淡いピンクやブルーをべースとしたやわらかい印象のキャンディ・カラーで繊細な色あいな為、そんなにどぎつく感じません。
全ての女の子が思い描く、
夢の中のお姫様の世界そのものといった感じ☆
ニュー・ロマンティック・ポップ・ミュージックといわれる映画の中で使われる音楽も、
グラマラスで快楽的で、そして
退廃を感じさせる映像・ストーリーとシンクロして、最高に映画を盛り上げます。
サントラ スージー&ザ・バンシーズ バウ・ワウ・ワウ ザ・ストロークス レディオ・デプト ニュー・オーダー ギャング・オブ・フォー
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ソフィアコッポラのセンスが光る選曲
Marie Antoinette『
ロスト・イン・トランスレーション』のサントラには、映画よりもはまってしまいました。『マリー・アントワネット』のサントラにもはまるのが楽しみ

な2枚組♪
マリー・アントワネット〈上〉 マリー・アントワネット〈下〉映画『マリー・アントワネット』の原案となった、アントニア・フレイザー版のマリー・アントワネット。
オーストリアの皇室に生まれ、14歳で国交の為フランス王家にへと単身嫁がされ、18歳で即位。それが運めと全てを受け入れ、皇太子妃としての自らに課せられた世継ぎを産むという責務の為に、新婚時代から7年にも渡るセックスレス状態から脱しようと、女に麿をかけるマリー。
若くて美しく魅力的なマリーが、自身のフランス王室での立場や保身の為にもと、積極的に毎晩王太子を誘うのに、
7年間もむげに断るなんて、一体!?
王太子はゲイなのかと思ってしまいましたが、結婚当時ルイ・オーギュストは15歳。本当にウブだったのか、彼なりにマリーや国民や宮邸の期待に応えようとは思いながらも、果たせない複雑な心の内があったのかもしれません。
そして、王太子の弟の妃が先に身籠り出産した時のマリーの悲しみ、宮邸内での孤立感が強く伝わってきます。

ソフィア・コッポラ監督が
「まるで転校生のよう」というように、敵陣地のようなフランス王室の中でたった1人生きて行かねばならなかったマリーの心の中。うわさ話と嫌み皮肉にまみれ、無関心な夫との愛のない結婚生活にも次第に疲れて、浪費やパーティに溺れる事で気を紛らわせるようになって行きます。
結婚から7年後、ついに結ばれて子供を身籠るも、女の子であった為にまだ責務は果たせず。やっと男子を産むも、幼くして亡くし、その悲しみを経て再び未来の王となる子を産んだ後、初めて、彼女に
本当の心の平穏が訪れます。
ルイとついに結ばれ、草の上に寝転んだ
幸福そうなマリーの満面の笑み、満足そうな表情が忘れられません。
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生身のマリー・アントワネットに会える…

マリア・テレジアの娘を思う気持ちがひしひしと伝わってきます

大事に取っておきたい
マリー・アントワネットと母マリア・テレジアの激動の11年に渡る往復書簡。映画でも印象的に使われる、本心本音が伝わってくる親子間の手紙。マリーの心情をより深く知る為にも是非読みたい本です。

子供を持ち落ち着いて来たマリーは、初めての燃えるような恋も体験したりしながらも、次第に社交場から離れ、ルイから贈られた別荘プチ・トリアノン宮殿で、ハーブや草花を育てるながら、
自然と触れ合う生活に安らぎを感じるようになります。
あんなに華美に着飾る事が好きだった派手好きのマリーが、コットンの質素なドレスをオーダーし、畑の泥をも気にしない様子にも驚きましたが、そのドレス一つとっても「質素過ぎて王妃にふさわしくない」と批判される立場であったと知り、マリーの胸の内が少し垣間みえたような気がしました。
カンヌ英画祭で上映時にブーイングがあったそうですが、現代フランス人のマリー・アントワネットについての見方と、その歴史認識がよくわかる反応だったような気がします。フランス王家や今現在に繋がる歴史を詳しく知りたくなりました。
ルイ16世役のジェイソン・シュワルツマン、どこまで観た甘いニヤケ顔……と思ったら、タリア・シャイアの息子でソフィア・コッポラの従兄弟。という事はニコラス・ケイジの従兄弟なんですね!
ルイ15世の愛人デュ・バリー役のアーシア・アルジェント、メルシー公爵役のスティーヴ・クーガンとキャスティングは隅々まで良かったです。
ソフィア・コッポラが一番こだわったという、フェルゼン伯爵役のジェイミー・ドーナンはこれが映画デビュー。ちょっと甘過ぎかな?? でもよく見るとえくぼが可愛いかも(^^)

キルスティン・ダンスト、ジェイソン・シュワルツマン、スティーヴ・クーガン 出演作品の感想記事
『
エリザベスタウン』『
エターナル・サンシャイン』『
ウィンブルドン』『
奥さまは魔女』『
コーヒー&シガレッツ』
posted by bakabros at 00:55
| 東京 ☁
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