2006年02月21日

「シリアナ」

「シリアナ」試写。「トラフィック」でアカデミー賞最優秀脚色賞を受賞したスティーブン・ギャガンの監督・脚本で、スティーヴン・ソダーバーグジョージ・クルーニーというトラフィックの制作チームが再集結。更にマット・デイモンが出演という事からも、面白い映画の香りがプンプンしてます。

Syriana [Original Motion Picture Soundtrack] ワーナー・ブラザース映画「シリアナ」オリジナル・サウンドトラック

「CIAは何をしていた?」という元CIA諜報員による暴露本が原作という事と、石油利権を巡る世界中の陰謀に色んな人が絡んでくるという複雑そうな話に、「わかるかな?」と見る前心配していましたが、不安的中。
久し振りに最後までついていけない映画となってしまいました。

シリアナ シリアナ
もう一度じっくりDVDで観てみたいです。

勉強不足と、多数の登場人物の背景に途中からちんぷんかんぷんに!
セリフが読みづらかった事もあったのですが、頑張って読むのを途中から諦めてしまいました。なので感想は書けません。

せめて役者さんの感想を。
ジョージ・クルーニーはこの役の為に体重を10kg増量させたとか。
登場シーンでは、まるでアラブ人のように見えるほど、普段と面影が違います。

マット・デイモンはさすがに、上昇志向と家族の間で板挟みになる役所を難なくこなしていました。
ジェフリー・ライト、ナシール王子役のアレクサンダー・シディグも印象に残ります。

きっと、初めの石油会社の買収、合併や原油国の王位継承問題、それが世界経済へもたらす影響といった細かい内容を深く理解出来れば、とても面白い映画なのだと思います。
現に、あまりよくわからなかったにも関わらず、ラストでは興奮し手に汗握りました!

CIAは何をしていた? CIAは何をしていた? 映画の原作本を読んでからもう一度出直したいと思います。

トラフィック トラフィックはとても面白くて好きでした。独特の乾いた映像がとても印象的です。


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posted by bakabros at 02:11 | 東京 ☔ | Comment(4) | TrackBack(32) | 外国映画

2006年02月16日

「ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女」

budokann.jpg「ナルニア国物語/第一章:ライオンと魔女」ジャパンプレミアin武道館。
ここ何年かのディズニー映画では、一番期待して、楽しみだった作品です。
舞台挨拶では少し大人っぽくなっていた子役の4人。映画の中で演じた兄姉役はとても素晴らしかったです。そして、脚本、演出がとてもしっかりとしている気がしました。
戦争へ行った父親代わりの長男。いつも笑みを絶やさず、現実的で母親代わりの長女。
命令口調の長男に反発する次男、好奇心旺盛で子供らしい強さを持った末娘の次女。

兄姉1人1人の性格設定がしっかりしているので、物語の冒頭からナルニア国へ入った直後の中盤まで、とてもリアルに物語が進んでいきます。

The Chronicles Of Narnia / The Lion, The Witch & The Wardrobe - Maquette TumnusThe Chronicles Of Narnia / The Lion, The Witch & The Wardrobe - Statue : Peter On UnicornThe Chronicles Of Narnia / The Lion, The Witch & The Wardrobe Statue : White Witch With GinnabrickThe Chronicles Of Narnia / The Lion, The Witch & The Wardrobe - Maquette MinoboarThe Chronicles Of Narnia / The Lion, The Witch & The Wardrobe - Maquette Satyr

映画として割り切って観ているつもりなのに、子供達が剣や弓を持ち、生死を伴った諍いに巻き込まれていくようなストーリー展開がちょっと辛かったです。
まるでゲームのような物語。武器やアイテム、死生観までがファンタジー
本来は「ナルニア国物語」や「ロード・オブ・ザ・リング」などのお話が、今のゲームの元になったのだろうとは思いますが、「現実に今、本当に戦争の中にいて戦っている同世代の子供達がいるんだろうな」とかついそっちの方に気持ちがいってしまいます。

なぜこんな事を考えたのかというと、4人兄姉の姿がとてもリアルに描かれていたからだと思います。本当にどこにでもいそうな、優しいお兄ちゃんとお姉ちゃん、きかん坊の弟とまだ小さな妹。

普段あまり、ファンタジー映画を現実的に観ることはしないのですが、なぜかちょっと気になりました。原作は1950年に書かれた物なので、第二次世界大戦の影響もあるのだと思います。
その空気が物語のベースにあるというか、お話の端々に戦争の名残が感じられるような気がしました。
この物語を、全くのファンタジーとして楽しめる世の中ならいいのにな。と、珍しく真面目に世を憂うbakabrosだったのでした。

The Chronicles Of Narnia / The Lion, The Witch & The Wardrobe - Statue : Lucy & Susan On AslanThe Chronicles Of Narnia / The Lion, The Witch & The Wardrobe - Bookends : Aslan & White WitchThe Chronicles Of Narnia / The Lion, The Witch & The Wardrobe - Christmas Gifts Mini Replica : Peter Set 
子役達の演技以上の見所は、ライオンやビーバー、オオカミ達の動き、喋る様子の自然なこと! 「CGもここまできたか!」と本当に感心しました。
全てがCGと言われても、そうとは信じられない程のリアルな動き。表情はさすがにCGですが、それでも、本物と見間違える程、ギリギリのところで上手いことバランスを取っています。

多分オオカミは所々本物のオオカミ犬を使っていると思うのですが、セリフを喋らせる口の動きがとてもリアルで、ほとんど違和感を感じさせないのが凄いです。

「コンスタンティン」でその中性的な美しさに見とれた、白い魔女ジェイディス役のティルダ・スウィントンはとっても良かったです! 北の国の魔女にぴったり! 

ちょっと武道館のスクリーンが暗かったので、異形の動物やクリーチャー達の容姿が今ひとつよく見えなかったのが残念でした。もう一度、もうちょっと細部まで観たいです!
ナルニア国物語 マジカル・コレクターズ・エディション The Chronicles of Narnia: The Lion, the Witch and the Wardrobe [Special Edition Soundtrack] 「ナルニア国ものがたり」全7冊セット 美装ケース入り
ナルニア国物語 マジカル・コレクターズ・エディション ナルニア国物語のTVシリーズ版!
The Chronicles of Narnia: The Lion, the Witch and the Wardrobe [Special Edition Soundtrack] 
「ナルニア国ものがたり」全7冊セット 美装ケース入り ナルニア国物語って、7話もあるって知ってました!? という事は、映画もあと6本出来るの!?

ターキッシュディライトトルコの甘〜いお菓子”ロクム” フルーツミックス ターキッシュディライトトルコの甘〜いお菓子”ロクム” フルーツミックス 劇中とても印象的に使われるお菓子「ターキッシュ ディライト」。空想の物かと思っていたら、本当にあるお菓子だったんですね! これは食べてみたいですかわいい

narunian.jpg入場前に、駐車場から出て武道館へ歩いていく人たちの中に、もの凄く大きな人影を発見!
なに? あの大きい人は!? この寒い中、半袖Tシャツだし。遠かったのですが、誰かすぐにわかりました! 韓国相撲シルムの横綱、チェ・ホンマン(身長218cm)だ〜♪ 
暗い中、遠くから写真を撮ったのですが、これ、わかりますよね? 真ん中の人物が周りの人間達の二倍位の大きさなのが。帰って写真を見て改めて思いましたが、本当に巨人ですね! 雪男とかイエティとかって、実は全部このチェ・ホンマンなんじゃないか!? と思うほどの大きさです。
前にジャイアント・シルバ(身長230cm)とすれ違った事があるのですが、観た感じ断然チェ・ホンマンの方が大きかったですね〜!
今日のプレミアは、他にも、曙、高山、武蔵、小比類巻、そして琴欧州関と、何故か格闘家勢揃いでした。生・琴欧州が近くで観られたのが一番嬉しかったです黒ハート

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posted by bakabros at 23:01 | 東京 ☔ | Comment(22) | TrackBack(72) | 外国映画

2006年02月14日

「ダイヤモンド イン パラダイス」

「ダイヤモンド イン パラダイス」試写会。
見る前にチラシの前売り劇場鑑賞券先着特典「サルマ脱げ!脱げ!ボールペン」Newsページに画像有り)という文字を見て、愕然とした後、唖然として、呆然となりました。
「あ、そういう映画なんだ。」とこの前売り特典で理解しました。

ピアース・ブロスナン、老けたなー。ウッディ・ハレルソンもいまだに代表作が「ナチュラル・ボーン・キラーズ」なんだなあとか、ドン・チードルは最近よく見かけるな、とか、「サルマ・ハエックってお色気の人だったんだ」、とかどうでもいいことがついつい頭をよぎる映画でした。
ブレット・ラトナー監督は、「ラッシュアワー」シリーズ、「レッド・ドラゴン」「天使のくれた時間」などを手がけたヒットメイカーなので、期待しないまでもそんなにつまらないこともないだろうと思っていたのですが……。

盗むことが不可能と言われるダイヤモンドに心惹かれる世紀の大泥棒マックス。
美しく情熱的なパートナー、ローラに、引退し平穏な生活を送る事を約束させられるが……。
というお話。どこか「レジェンド・オブ・ゾロ」とも重なってしまいます。
あんなに美しくて情熱的な元パートナーは、引退しようなんて決して言い出さないんじゃないか?とも思いました。

まず、何が問題かというと、私がピアース・ブロスナンに全然興味がない事ですね。
全く魅力を感じないので、それが一番痛かったかも。
サルマ・ハエックは美しくてとにかく露出しまくりです。特に胸を強調すること! ほとんど水着や下着のような衣装で、前屈みの回数も凄いです。久々に潔い、お色気シーン連続の映画を観た気がしました。「それでいいのか!? サルマ!」 と言いたくなるほど。男性には嬉しいのでしょうか。本音を聞いてみたいところです。
見る前は「サハラ -死の砂漠を脱出せよ-」みたいな感じを想像していましたが、アクションシーンに関しては「サハラ」の方が良かったかな……?

ピアース・ブロスナンは、007をやめたのに、「華麗なる賭け」のリメイク「トーマス・クラウン・アフェアー」とか、泥棒ものばかりに出演するのは、やっぱりこういう役柄が好きなんでしょうね。そうとしか思えないです。
James Bond - 1/4 Scale : Pierce Brosnan as James BondJames Bond 12 Inch - Goldeneye: James Bond
James Bond - 1/4 Scale : Pierce Brosnan as James Bond
James Bond 12 Inch - Goldeneye: James Bond
ピアース・ブロスナンの007フィギュアみっけ! フィギュアになると、意外とイイ感じ!?

フリーダ DTS特別版 フリーダ DTS特別版 サルマ・ハエックは「フリーダ」しか観た事がなかったので驚きましたが、セクシー女優だったんですね。「フリーダ」は面白かったです。

ナチュラル・ボーン・キラーズ【字幕版】 ナチュラル・ボーン・キラーズ【字幕版】 今もう一度見返してみたい映画です。

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posted by bakabros at 23:10 | 東京 ☀ | Comment(8) | TrackBack(19) | 外国映画

2006年02月11日

「ジャーヘッド」

「ジャーヘッド」JARHEAD試写会。
アメリカン・ビューティー」「ロード・トゥ・パーディション」のサム・メンデス監督最新作。
「戦闘シーンのない戦争映画」という触れ込みにとても期待していました。
同じく“戦わない戦争映画”の最高傑作、ロマン・ポランスキー監督作品「戦場のピアニスト」のリアルさも衝撃的でした。
戦争映画は、ただリアルな戦闘シーンを見せるのではなくて、そこにいた人間の精神状態、「何を見てどう感じて、何をしたのか」を見たいと思います。

ジャーヘッド-アメリカ海兵隊員の告白 ジャーヘッド-アメリカ海兵隊員の告白 映画の原作本です。

映画「ジャーヘッド」で主人公スオフォードは、自ら海兵隊へ入隊し、厳しい訓練を積み、望んで戦地へと向かいます。
20歳前後の若き“ジャーヘッド”(海兵隊員)達は、それぞれ歩兵、狙撃兵となり、人を殺す為の訓練を続け、実際にその技術を使う時を心待ちにしています。
戦地に向かう前に地獄の黙示録」を観ながらテーマ曲に合わせて歌い喜ぶ、ロックスターのコンサートを観ているような、興奮狂乱状態の海兵隊員達の姿が一番印象的でした。
“彼等はこうやって士気を高めて、戦場へと人を殺しに行くのだ。”
終始そういったリアリティが充満している映画でした。

今日本が戦争を始めたとして、自分は戦地へ行くのか、行けるのか? といえば、勿論行きたくないけれど、例えばこの映画の主人公、スオフォードのようにアメリカに生まれ、三代にわたる海兵隊員の家に生まれていたら、きっと当たり前のように戦地へと赴くのだとも思います。

人を殺す為に長期間訓練し、人を殺す事が仕事だと叩き込まれ、人を殺しに行った戦場で、何が起こるのか。自分はどうなってしまうのか。

戦地へ入った瞬間に爆撃されて死ぬ兵もいるし、意味のない殺生をして精神の平衡を保つ兵もいる。戦場で起こる出来事は、兵隊たち、1人1人の数だけあって、それぞれのストーリーがある。
観る前の予想とは少し違い、戦闘シーンが全くない訳ではありませんでした。
観ていて思ったのは、カメラの前で何が起こっても、スクリーンから感じる空気はいつも何か乾いていて、現実感がないということ。

それは、周りで起こること全てをただ受容するような主人公の眼差しにも感じます。
「現実感がないこと」は、戦争中、戦地では当たり前のことなのかもしれません。
そんな「現実感覚が麻痺してしまうこと」が、一番恐ろしいことのような気がしました。

ただ時がくるのを待つだけの退屈な時間と、戦闘時の極限状態はとてもリアルでした。
遠い国の出来事と、TVゲームの映像の様にしか映らなかった湾岸戦争が、一体どんな戦争だったのか。そこでは一体どんな人間達が、実際にどんな事をしていたのか。
それを体感するようにリアルに感じさせられ、戦争について、深くを考えさせられます。

少し残念だったのは、戦地でいつも、肝心なことは周りの誰かによって語られていた事。
もう少し本人の心の叫びが聞きたかった気がしました。

主演のジェイク・ギレンホールは、甘くて憂いを含んだとてもいい顔をしていますね。出演作は「ムーンライトマイル」位しか観ていませんが、ただそこにいるだけ、立っているだけでも絵になり、美しい。結構好きな俳優さんです。
ピーター・サースガード出演作で観ているのは、「K-19」と「フライトプラン」。最近観た「フライトプラン」の印象が強かったのですが、丸刈りにした顔は別人で、新たな魅力を感じました。
ジェイミー・フォックスは、凄いです。三等曹長という役柄が彼そのものに見えました。
クリス・クーパーは、最近よく見かけます。悪人顔が印象的で存在感あります。今回の役も印象に残ります。

Jarhead [Original Motion Picture Soundtrack] Jarhead [Original Motion Picture Soundtrack]
映画『ジャーヘッド』オリジナル・サウンドトラック 
音楽はジャーヘッド達がティーンだった90年代に流行った、T-REX、ノーティ・バイ・ネイチャー、パプリック・エネミー、C+Cミュージックファクトリー、トーキング・ヘッズ、ソーシャル・ディストーション、トム・ウェイツなどの曲が使われています。当時好きでよく聴いていた曲ばかりだったのでとても懐かしかったです♪サントラ欲しい☆
エンドロールに流れるカニエ・ウェストの曲「ジーザス・ウォークス」は映画にぴったりでびっくり! この映画の為に作られた曲かと思いました。
ザ・カレッジ・ドロップアウト+1 ザ・カレッジ・ドロップアウト+1
kanye west「Jesus Walks」を含む、ボーナス・トラックを追加収録したデビュー・アルバムリマスター盤。

グッド・ガール 遠い空の向こうに ドニー・ダーコ
ジェイク・ギレンホール出演作品。全部観てみたくなりました黒ハート


「ジャーヘッド」公式サイトの「アナタのジャーヘッド度CHECK!」は99点でした! ←これってどうなの!?

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posted by bakabros at 01:43 | 東京 ☀ | Comment(8) | TrackBack(51) | 外国映画

2006年02月10日

「PROMISE」

「PROMISE」プロミス/原題「無極」試写会。
あまり期待していなかったのですが、チェン・カイコー監督で、真田広之出演という事だけでも、見ておかないといけない気になります。
ワイヤーアクションやCGを多用したアクション大作という事で、「グリーン・デスティニー」や「HERO/LOVERS」のような映画を想像していました。が、予想以上に凄かった! まさかこんなトンデモ映画になっているとは!

PROMISE <無極> PROMISE <無極> 特別版 PROMISE <無極> プレミアムBOX
PROMISE <無極>
PROMISE <無極> 特別版
PROMISE <無極> プレミアムBOX

promise.jpg始まりは、神話のようでリアルなおとぎ話のよう。やけに現実的な戦場跡の中の子供。そのファンタジーな感じは良かったんです。
真田広之演じる大将軍、光明と、チャン・ドンゴン演じる奴隷の昆崙の登場シーン辺り、牛の群れが走ってくる場面で、あれ!? と思いました。
スピード感がない。いかにもCGで、迫力が感じられない。
その後の光明が1人、鎖玉で何万の兵を圧倒する戦いのシーンも、なんかテンポが悪くてノっていけない。この感じは最後までありました。

直後の何万の兵の胴上げとか、本当に画的な迫力だけを純粋に感じて楽しめるシーンもあるのだけれど。
始めは、CGと実写の合成や、編集の技術によるものなのかと思いましたが、その後何度も、あまりにも不自然なシーンの繋ぎ方を見るにつけ、最後の方には「チェン・カイコー監督は、きっと大らかな人なんだな」と思うようになりました。
わざとやっているようには見えないし、なんか一拍多いような少ないような、リズム感の違いには、個人差があるのかな?? とかそんな事ばかり考えてしまいました。

この映画、キャストだけでなく、スタッフがまた凄いのです!
グリーン・デスティニー」の撮影、美術コンビ。
キル・ビル Vol.1」「少林サッカー」「カンフーハッスル」のVFXスーパーバイザー。
パイレーツ・オブ・カリビアン」「コンスタンティン」の音楽。
スパイダーマン2」「マトリックス」三部作のアクション振り付け。
これだけの名前を見たら、期待しちゃいますよね! 観る前チラシにやられました。

PROMISE-Visual Book PROMISE-Visual Book

『運命を司る“満神”(チェン・ホン)と、全てを手に入れる代わりに、真実の愛を永遠に手放す約束をしてしまった傾城(セシリア・チャン)。愛する王妃の宿命を変える為に、運命に闘いを挑む三人の男』という設定はいいですね。
見る前は「かぐや姫」みたいなお話を想像していたのですが、全然違いました。
お話自体は面白いので、ラストまで引っ張られます。鑑賞直後は自分の中でストーリーが完結していたのだけど、ちょっと謎の部分も多く、ラストの意味も自分が思っていたのと、見終わった後に周りの人達が話していたのとでは大分違ったので、よくわからなくなってきました。ただ、「わざとぼかしているのかな」とも思いました。

チャン・ドンゴン オフィシャル写真集チャン・ドンゴン―Seoulの空からチャン・ドンゴンの秘密―輝きのすべてチャン・ドンゴン オフィシャル・プレミアムBOX
チャン・ドンゴン出演作を観るのは初めてでした。存在感のある容姿と佇まいに、他の作品も観てみたくなりました。チャン・ドンゴン オフィシャル・プレミアムBOXとか、『チャン・ドンゴンの秘密』研究会の編集本まで出ている位、本当に人気があるんですね!
美しく冷徹な北の公爵、無歓を演じたニコラス・ツェーの王子様ぶりはおかしくていいですね。彼のシーンで笑い所? という場面もありましたが、シーンとしていました。逆に、笑わせ所でない変な所で笑いが起こってました。やっぱり、CGと合成の見せ方に問題ありなのでしょうか。思いっきりファンタジーにするか、いっそのこともっとぶっ飛んで見せてくれた方が、かえって良かったような気がします。
印象的な黒子姿の鬼狼を演じたリィウ・イェは「小さな中国のお針子」など、中国の味わい深い映画には欠かせない俳優さん。

日本、韓国、香港、そして中国の俳優達を、まるで中国人にしか見えないように北京語をしゃべらせ、まとめ上げたチェン・カイコー監督は素晴らしいと思います。
中国人俳優だけで作るのではなくて、まず“アジア”の映画を世界へアピールする事を念頭に置き、企画、制作された、その意気込みが伝わってきます。
チェン・カイコー監督の作品は、父子の奪を温かく描いた「北京ヴァイオリン」と「10ミニッツ・オールダー」の『夢幻百花』しか観たことがなかったのですが、今回全く違った世界観を見せてくれました。次にどんな作品を撮るのか、今から楽しみな監督さんです。

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posted by bakabros at 07:59 | 東京 ☀ | Comment(21) | TrackBack(62) | 外国映画

2006年02月06日

『クラッシュ』

スペースFS汐留「クラッシュ」Crash試写会。
映画の冒頭から延々と続く、登場人物達のあからさまな人種差別発言に、嫌悪感と疲労感がつのっていくような、あるシーンの前までに感じていた気分と、そのシーン以降、見終わった後の感想、感じ方がガラっと変わる映画でした。

クラッシュ クラッシュ

差別する側される側の違いはあれど、出て来る人物全員、1人1人が強い差別意識の中で日々暮らしている事。多種多様な人種、宗教や考え方の違いなどから、人の間に衝突が生まれるのは当たり前の事かもしれないけれど、「過去にあった出来事の結果」や「自分とは違うということ」だけで、こんなにも他人を憎んでしまえる。人間の弱くて汚い、脆い部分が色んな形で表現される前半に辛くなります。
主義や主張なんて通用しない、空気の様に充満する差別観の中、否が応に、自らも差別する側の歯車にのみ込まれていってしまう。そうしないと生きていけないから。
それが今のアメリカの姿だという事を嫌というほど見せつけられます。

crash.jpgそして、数々の憎しみの連鎖を見ているのに疲弊しきった頃、奇跡が起こります。
それまでの登場人物達の否定的な感情に満ちた一時間以上を、全てこの場面の為の演出にと変えてしまうような、美しく、魔法のようなワンシーン
激しい怒りと憎しみ、悲しみの中で、全てを覆すような“ある出来事”とその描き方。
そのシーンを見た時、「もしかしてこの映画はファンタジーなのか!?」と思いました。
そんな驚きと幸福感にあふれ、何とも言えない不思議なあたたかさに包まれたまま、物語は進行していき、現実とファンタジーとの間に橋を渡すような、とてもリアルな“魔法の種明かし”をしてくれます。

Crash [Original Motion Picture Soundtrack] Crash [Original Motion Picture Soundtrack]
サントラのジャケットを見ているだけで、深い悲しみと奇跡と愛と、人間の業と神の祝福というような、映画を観ている時に感じたあらゆる感情が再び沸き起こってきます。

それぞれの登場人物達の結末は、決して幸福なものではないのだけれど、それも含めて、全てが人間の営みの当たり前の風景のようにも見えてきます。
差別意識が当たり前の事になっている事実はとても悲しい事だけれど、今、そのただ中で生きている人間にとっては、それがある事が前提で、その上に、幸福も不幸もあるのだという事を漠然と感じ、差別という問題について改めて考えさせられました。

差別という問題をありのままに描き、“どうしようもなくそこにあるもの”として扱っていることが、余計にリアルで、ガツンと心に突き刺さってくる。
幾重にも深く重なり合った心のドラマに強く心を揺さぶられる、とても緻密で繊細なオーケストラを聴いているような、不思議で、迫力のある映画でした。

ミリオンダラー・ベイビー 3-Disc アワード・エディション ミリオンダラー・ベイビー 3-Disc アワード・エディション
監督・脚本はミリオンダラー・ベイビーの製作・脚本のポール・ハギス。「クラッシュ」では監督・製作・原案・脚本を手がけています。これが初監督作とは思えない完成度の高さ! 良い脚本家が必ずしも良い映画監督にはならないと思うのですが、ポール・ハギスの場合は脚本が素晴らしいだけでなく、演出力や監督としての才能もあるのだと感心しました。今からもう、彼の次回作がとても楽しみです。

カチンコ「ミリオダラー・ベイビー」の感想記事カチンコ

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posted by bakabros at 20:13 | 東京 ☁ | Comment(25) | TrackBack(80) | 外国映画
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