

In Her Shoes イン・ハー・シューズ文庫本
九段会館「イン・ハー・シューズ」試写会。
原作はJennifer Weiner
キャメロン・ディアス
30歳手前で、ルックスだけが武器の妹マギーと、弁護士として成功
した生活を送りながらもコンプレックスを抱える姉ローズ(トニ・コレット
いつも自由奔放な妹マギーに振り回されてきたローズ。ある日決定的な事件が起き、2人は絶縁状態になる。姉妹として、親友として他の誰よりも絆の深かった2人。お互いが居ない人生を歩んでいけるのだろうか。
姉妹を持つ自分にとってこの映画は泣きのツボだらけ!
号泣しないように終始涙を堪えて、それでもボロボロと涙はこぼれたけれど、何とかひっくひっくと泣かずには済んだ。
自分の人生、思い出と重ねようと思えば全ての場面が泣けるシーンになってしまうので、常に冷静を心掛ける。
脚本は「エリン・ブロコビッチ」「エバー・アフター」のスザンナ・グラント
「イン・ハー・シューズ」の監督は男性だけれど、女性の為の映画! と思うほど、女心、女性にしかわからない細やかな心の動き、会話、愛と憎しみが丁寧に描かれているので驚いた。
母性の凄まじい強さを描いた一級のサスペンススリラー「ゆりかごを揺らす手」もカーティス・ハンソン
女なら誰でも、見た目で買ってしまい、実は足に合わなかった、履きづらい靴を無理して履いて、靴擦れを作ったことがあるはず。
自分にぴったりと合う靴。仕事、男、生き方。自分が本当に自分らしくいられる場所を探して、その度に擦り傷、切り傷を心に負っていく。
それでも、ぴったりの靴探しは止められない。
それは一生続くのだから。

とてもクールで、とても暖かで、平等な視線で、姉妹、母親、祖母、それぞれの世代の視点から、女性達の生き方、絆が丁寧に描かれている。
出て来るのは善人だけではなくて、自分勝手な鼻持ちならない女性もいる。
それがとてもリアル。
受け取り方や表現の仕方で、人間関係はどうにでもなってしまう、逆にどうにでもする事が可能なんじゃないかと思わせる。
試写会場なので何とか堪えたけれど、自宅のTVの前だったら、きっと一人で心おきなく号泣出来る。
そして、自分の姉妹、母親、祖母に観せてあげたい。
彼女たちと一緒に泣き笑いしながら観たいと思う映画だった。


姉妹の祖母エラ役のシャーリー・マクレーン
そしてそれ以上に素晴らしいのは、シニア向けリタイア施設のおばあちゃま達!
キャメロン・ディアスの若さ溢れる美しさに負けず劣らず。含蓄ある言葉、強さと可愛さを併せ持つおばあちゃまの存在感が、とても心地良かった。

イン・ハー・シューズ他キャメロン・ディアスの代表作4作品と写真集付きのDVDBOX

