2005年08月19日

「奥さまは魔女」

中野サンプラザ「奥さまは魔女」(BEWITCHED)試写会。
ニコール・キッドマン主演作は、いつも過度に期待しないつもりでいても、彼女がスクリーンに現れるだけで何かが起こりそうな、何か新しいものが観られそうな、特別な感情が生まれる気がする。発散されるパワーとオーラが凄い。

奥さまは魔女 奥さまは魔女

実際、彼女の姿、顔、表情を観ているだけでも充分一本映画を楽しめるのではないかと思う。
でも、それもこの「奥さまは魔女」のように、笑顔満開、キュートな役柄だからこそ。
「インタープリター」のような苦渋に満ちた仏頂面とか、「ステップフォード・ワイフ」のキャリアウーマン、お人形の彼女は、魅力が半減してしまう。
top.2.jpg


「奥さまは魔女」のイザベル役は、ニコール・キッドマンにぴったり!
はまり役だと思う。
監督のノーラ・エフロンは、映画化にあたって、TVドラマ「奥さまは魔女」(原題“Bewitched”)のサマンサ役、エリザベス・モンゴメリーの鼻の形と、ニコール・キッドマンのそれとがそっくりだという事に気づいてから、この役には彼女しかいない! と決めていたそう。
cast_ph01.jpgふわっふわの揺れる巻き髪、上品で清楚だけどちょっとずれたファッション、世間知らずで、人間の暮らしに憧れる魔女。
魔女なので、あの神々しい美しさも不思議じゃなく見える。魔女だから、あんなに綺麗なんだ、と納得してしまう。

映画は全編、カラフルでピカピカ、ポップでキュート!
ニコールも可愛い。セリフもおかしい。ストーリーもきゅんとなる。
出て来る物、映る物全てがキラキラ輝いているようなシャインムービーだった。
ニコールの可愛さ、美しさが溢れ出ていて本当に輝いている。
笑顔満開なので、観ているだけでこちらも幸せな気分になってしまう。

設定やストーリーも抜群に良かった。
「奥さまは魔女」のTVシリーズをリメイクする事になった落ち目の俳優、ジャック(ウィル・フェレル)がハリウッドに復活しようと自分を目立たせるために、相手役に新人女優を抜擢する事に。偶然出逢ったイザベル(ニコール・キッドマン)の“鼻”に惚れ込みキャスティングする。

初めから二人が惹かれ合っている訳ではなく、仕事の為だったり、魔法の力を借りたりして、少しずつお互いが近づいて、分かり合っていく過程の描き方が自然で、いつの間にかイザベルに感情移入して応援してしまう。
main_ph.jpgそして、ウィル・フェレルのおかしい事!!
この役も、彼しかいなかった! と断言できるほどのはまり役。

あの動きだけでも笑わせる方だの素晴らしさ、ジム・キャリーを思い出した。
実際、ウィル・フェレルに決まる前はジム・キャリーにオファーがきていたとか!

一時はトップスターだったものの、主演映画が続けてこけて今や人気も評判もがた落ち。軽薄で、ドジなダメ男がぴったり! もの凄い体の動きで、もう動いているだけで笑える。あのハイテンションは、魔法のせいかと思ったら、魔法じゃなくてもハイテンション! ニコール・キッドマンが霞む程の名演技と大活躍と思ったけれど、ニコールも可愛いだけの芝居では終わらない。

cast_ph06.jpgお隣のマリアとか、記録係のニーナ(はなぜあんなに過激なのか?)の設定と演技が抜群に上手くて面白い。
イザベルがジャックに対抗する辺りの描き方とか、劇中の「奥さまは魔女」のドラマ設定の持って行き方とか、さすが女性監督(脚本・制作も。脚本は姉妹のデリア・エフロンと共同)だなと思う箇所が随所にあった。
制作にも女性が二人。ペニー・マーシャルは女性だったのか。

TVドラマ「奥様は魔女」を知らない人でも充分楽しめると思う。
勿論、深く知っていればもっと楽しめるとは思うけれど。
アーサーおじさんのくだりはTVドラマをきちんと全部見ていた人ならピンと来るのかな?
あの役回りを、そのままエンドラ役のアイリス(シャーリー・マクレーン)にやらせたら、全てが気持ち良く丸く収まったような気がしてちょっと残念。

シャーリー・マクレーンは、そのまんまで魔女っぽいのでこれまたぴったり。
イザベルの父親役、マイケル・ケインも、つぼを押さえた登場の仕方で楽しませてくれる。

TVスタジオやTVドラマのセットが効果的に使われていて、とても楽しくてロマンチック。
TVドラマ版がまた一から観たくなった!
ラブコメディ好きには勿論、楽しい気分になりたい時、ロマンチックに浸りたい時、大笑いしたい時に、是非お勧め!!

折って貼ってそのまま封筒になる便箋。絵が可愛い!
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posted by bakabros at 03:42 | 東京 ☁ | Comment(10) | TrackBack(68) | 外国映画

2005年08月16日

「ランド・オブ・ザ・デッド」

イイノホール「ランド・オブ・ザ・デッド」試写会。

90年代以降、幾つかのゾンビ系アクション・ホラー・ゲームが人気を得、そして大ヒット映画「バイオハザード」(01)、「28日後...」(02)、「ドーン・オブ・ザ・デッド」(04)などが生まれたが、それら全ては、ホラー界の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督が描いた、現代ゾンビの原点、“リビングデッド(生ける屍)”サーガから着想を得たものだった。

『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生』(1968・未)以来、「クリープショー」(1982)、「死霊のえじき」(1985)、「モンキー・シャイン」(1988)、「マスターズ・オブ・ホラー〜悪夢の狂宴〜」(1990)、「ダーク・ハーフ」(1993)、URAMI 怨み(2000)、とホラーに徹し、ゾンビ映画を撮り続けるジョージ・A・ロメロ監督自身にとても興味が湧いた。

『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生』(1968・未)はその後「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世記」(1990・制作総指揮、脚本にクレジット)として、「ゾンビ 」は「ドーン・オブ・ザ・デッド」(2004・オリジナル脚本としてクレジット)としてリメイクされている。

『スター・ウォーズ』が夢と希望に溢れたサーガなら、"ゾンビ=リビングデッド"サーガは、それ以上に年月と情熱をかけた、恐怖と社会性をはらんだ壮大なサーガであり、その、神話"ゾンビ=リビングデッド"サーガが、20年ぶりに復活した。

ゾンビ映画を甘く見ていた。ゾンビ達の風貌や動き、行動は面白おかしくもあるのだけれど、人間達がゾンビを殺す時の無差別な銃撃や薄ら笑い、ゾンビ達が人間を襲い生きたまま喰らう様があまりにもえげつなくて、上映早々から何とも言えない気持ちになる。

人間がゾンビを殺す際の殺し方、ゾンビの死に方、ゾンビが人間を襲う時の喰らいつき方、とにかく色んなバリエーションを見せてくれる。
映像的に面白い殺し方は全部試してみました!という殺し方の展覧会のよう。
それがあまりにもリアルでありながら、時にユーモラスに見えて、思わず笑ってしまいそうになる。
実際結構殺しの場面で笑いが起きていたけれど、そこがこの映画の、ジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ映画の一番の怖いところなのではないかと思う。

普通、人や、人じゃなくても人の形をした生き物(ゾンビだから生きてなくても)動いている物を殺す場面には痛みや葛藤や逡巡や、後悔や諦めや祈りや、様々な感情が沸き起こるのだと思う。沸き起こるはずだと思う。
実際ゾンビや人間を殺した経験がないので、空想でしか語れない事だけれど、例えば、人間を襲う動物や宇宙人は殺してもいいのか?とか、殺してもいい場合には、殺しを楽しんでもいいのか?とか、そんな深いところまで真剣に考えさせられるような何かがある。

監督は、どうしてゾンビが人を襲い、そして人がゾンビを殺す羽目に陥る映画ばかり撮るのか。殺しの場面のユーモラスさはなんなのか。生と死は紙一重、恐怖と笑いも紙一重という事なのだろうか??

「ランド・オブ・ザ・デッド」を観て、ロメロ監督の映画が哲学的と言われ、ただのゾンビ=ホラー映画として終わらない理由が少しわかった気がする。

時代を見つめる深い洞察力と、それを皮肉りながらも娯楽大作として、一見B級ホラーのように誰もが映画を楽しめるように間口を広く見せてくれながらも、実はとても強いメッセージがその裏に隠されているようで、簡単には語れない、簡単にホラー映画としては観られない、とても重たい骨太の映画だった。

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posted by bakabros at 22:53 | 東京 ☁ | Comment(4) | TrackBack(28) | 外国映画

2005年08月15日

「ルパン」

lupin.2.jpgイイノホール「ルパン」試写会。
ジャン=ポール・サロメ監督、フランス映画。
主演がフランスで「ロバート・デニーロの再来」と言われる天才俳優、若手ナンバーワン(らしい)ロマン・デュリス

スパニッシュ・アパートメント」主演の彼かな? と思ったらやはりそうだった。
スパニッシュ・アパートメントでも、今回の「ルパン」でも、女にモテモテのいい男役!
どう見ても二枚目には見えないのだけれど、フランスではいい男なのか??

若きルパンが、謎を秘めた妖しげな魅力を持つカリオストロ伯爵夫人を助けたことから、莫大なフランス王家の宝石を巡る抗争に巻き込まれていく物語、モーリス・ルブラン原作の「カリオストロ伯爵夫人」をベースに、ルパンの波乱万丈の生涯を描き、さらに「813」や「奇巌城」などの名場面を挿入した、アクション、エモーション、アドベンチャー。

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アニメ「ルパン三世」のおじいちゃんにあたるアルセーヌ・ルパンの子供時代から、いかにして怪盗となっていったのかという生い立ちを、マリー・アントワネットの首飾り、フランス王家の財宝のありかを示す十字架を盗み奪い合うスリリングな展開に加え、関わった男たちから魔女と呼ばれるカリオストロ伯爵夫人、ジョセフィーヌ、そして従姉妹のクラリスという女性達との恋愛を深くストーリーに絡ませて、まるで一冊の冒険推理小説を読んでいるかのような、ファンタジーでリアルな不思議な映画体験。

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お話がファンタジーに流れそうになるのを、1900年代を忠実に再現した城、街、衣装や豪華な本物のカルティエの宝石など、リアルな映像でバランス良く仕上げられていて、おとぎ話とも、現実的な話とも取れるような描き方に感心する。

物語の始まる城のそば、芝生の先に続く断崖絶壁、美しい海と白く巨大に広がる岩山。
フランスにはこんなに美しい場所が今もあるのか!? とその景色だけで感動させられる。
今まであまりフランスに興味がなかったが、この映画を観て、初めてフランスへ行ってみたい! と思った。

「ルパン三世 カリオストロの城」宮崎駿監督作品に出てくる“カリオストロの城”、”クラリス”といった固有名詞は、「カリオストロ伯爵夫人」へのオマージュとして使われただけであって、内容とは関係なかったらしいが、名前だけ先にインプットされてしまっているので、映画を観ながら少し混乱してしまった。
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カリオストロ伯爵夫人を演じるクリスティン・スコット・トーマスの妖艶な美しさには女でも見惚れてしまう。
エヴァ・グリーンの清楚で可憐な美しさとは違った、もの凄い色気と毒気のある女を堂々と楽しそうに演じている。

出演作で観ているのは「海辺の家」、少し前では「フォー・ウェディング」位。気になってプロフィールを調べたら、何と、“演劇学校在学中に出た舞台をプリンスに認められ86年「プリンス/アンダー・ザ・チェリー・ムーン」に出演”!! していたとは!?
とても雰囲気のある美しい顔立ちで、終始彼女の表情から目が離せなかった。

主演のロマン・デュリスも、美術学校でアクリル画を勉強していた時、街でセドリック・クラピッシュ監督とキャスティング担当のブリュノ・レヴィにスカウトされて1994年「青春シンドローム」でいきなり主演デビューしたという経歴。

その後もセドリック・クラピッシュ監督作品だけでなく、「ガッジョ・ディーロ」1997、「パリの確率」1999、スパニッシュ・アパートメント2001、「CQ 」2001、「イザベル・アジャーニの惑い」2002、などに立て続けに出演。

アクのある憎めない顔立ちと確かな演技力で、「ルパン三世」とは全く関係ないはずなのに、段々本当に“あの”ルパンに見えてくる。

面白そうな原作がまだまだあるので、ヒットすればシリーズ化されるかも??


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posted by bakabros at 02:14 | 東京 🌁 | Comment(0) | TrackBack(43) | 外国映画

2005年08月14日

『ロンゲスト・ヤード』

The Longest Yard .jpgイイノホール「ロンゲスト・ヤード」試写会。
「ウェディング・シンガー」「50回目のファースト・キス」からアダム・サンドラーファンになって、初めての新作。

しかもラブコメではなくて純粋なコメディ。クリス・ロック、ボブ・サップとの共演も話題で楽しみにしていた。
バート・レイノルズ主演の1974年作品「THE MEAN MACHINE」(英題)のリメイク。
(日本公開時のタイトルは「ロンゲスト・ヤード」)
バート・レイノルズは今回のリメイク版「ロンゲスト・ヤード」にも出演。友情出演かと思ったら、結構出ずっぱり。

八百長で起訴された元プロフットボールプレイヤーのポール・クルー(アダム・サンドラー)が、刑務所の中で囚人フットボールチームを作り、育てて行く事になるが、メンバーは一筋縄ではいかない曲者揃い。
看守チームとの八百長試合に、ポールは無事に負ける事が出来るのか? それとも勝ちに行くのか??

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期待していた通りの面白さ! ちょっと話が出来すぎのところもあるけれど、そこはアダム・サンドラーの坊主頭で許す。終始、ずっとニヤニヤしていた。爆笑ではないけれど、クスクス、ニヤリ、と笑えて、幸せな気分になる。

アダム・サンドラー映画の笑いは、外さないなあ、といつも思う。
そして、映画の全てがある。

笑い、怒り、悲しみ、涙。仲間との絆、裏切り、栄光と挫折。

ただのコメディでも充分なのに、一本の映画の中に全ての要素がバランスよく上手く詰め込まれている。
彼のただのコメディを見た事がないのでわからないけれど、ハートウォーミングで、ただのコメディではない作品が、好きなのかもしれない。

出演者は他にカメオ出演のラッパー、ネリーやプロレスラーのスティーヴ・オースティンやダリップ・シンなど、格闘技やラップ好きには出演者だけでもグッとくるはず。
サップちゃんは、アダム・サンドラー、クリス・ロックと並ぶと凄く大きいのに、ダリップ・シンと並んだら小さく見える!
男しか出てこないので、男性向けかと思えば、男しか出てこないという事は、女性向けでもあるのだった。

「THE LONGEST YARD」はアメリカで5月に公開。
日本での公開は来年ということだが、詳細は未定らしい。
今日のアンケートの結果次第では、もしかして未公開に!?
日本でも結構いけると思うので、是非公開して欲しい!!


カチンコ「ウェディング・シンガー」カチンコ
カチンコ「50回目のファースト・キス」カチンコ


アダム・サンドラー映画なので、勿論、音楽、サントラも最高!
The Longest Yard
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ロンゲスト・ヤード ロンゲスト・ヤード
1974年制作、バート・レイノルズ主演のオリジナル版。

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posted by bakabros at 00:00 | 東京 🌁 | Comment(6) | TrackBack(27) | 外国映画

2005年08月13日

「チャーリーとチョコレート工場」

Charlie & The Chocolate Factory.jpgイイノホール「チャーリーとチョコレート工場」試写会。
とても楽しみにしていた作品。

冒頭、ダニー・エルフマンの音楽と舞い降りる雪。
まさしくティム・バートンの世界! 
それだけで感動してしまう。

CGのチョコレート工場。機械のアームしか見当たらない単調なはずのシーンが、夢見るような美しくて感動的なシーンになってしまうのは何故!?

クラシックでキッチュでポップで、古めかしい様式美の中に混在する下世話な俗世感。
普通ならちぐはぐになってしまうような事柄を、ティム・バートンが見せると途端にギリギリのバランスを保った不思議な魔法の世界になるのは何故なのだろう!?

自らの映画や、数々の映画へのオマージュやパロディシーンが多くみられる。
映画だけでなく、音楽も、色んな時代を彩った曲達のパロディ。
それらはとても楽しくて、かつて子供だった大人達をワクワクさせてくれる。

何となく「マーズ・アタック!」を観た時と同じ様な、ぶっ飛んだ、ティム・バートン監督の趣向を出し切ったようなイメージ。

何を入れてもその味のチョコレート、ガムが出来るという機械の出てくる絵本が元だと思っていたのだけれど、原作は全然違う児童小説だった。←この絵本を探しているけれど見つかりません。お心当たりのある方はどうぞコメント下さい!

チョコレート工場の秘密

色んなタイプの挿絵があるみたいだけれど、どの絵もあまり美味しそうじゃない。何となく毒味のある内容を予感させる!?
ロアルド・ダール
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貧乏でも三世代で仲良く暮らす一家に飛び込んできた大ニュース。
世界で5枚だけ、チョコレートの中に入っている金色の当たり券を出せば、夢の、魔法の、謎のチョコレート工場へ招待されるという!

チョコレートの包み紙を開けるのは、当たり券があってもなくてもとても嬉しくて、楽しくて、ドキドキしてワクワクする瞬間!
そして、チョコレートの当たり券が出ないのが、こんなに悲しいなんて。

孫の願い。親の願い。両・父母の願い。家族の願い。
チョコレートの当たり券、ゴールドチケットを手に入れる事!

こんなに楽しい映画があるだろうか。
こんなに悲しい映画があるだろうか。


始まりから半分は、私が望む、思い描く、完璧な映画だった。
笑って、じんわりして、泣いて。

残り半分、チョコレート工場のウィンカが登場してから、映画はガラリと雰囲気を変える。
Oompa Loompa.jpg度肝を抜かれる、ウンパ・ルンパ!? ジョニー・デップの顔色の白さ! そして、ミュージカル!?

どうやら私が思っていたチョコレート工場とは大分印象が違ったが、想像を超える新たな世界を見せてくれた。

観ている時は、チョコレートの香りや味わいに魅了されていた。
見終わったらきっと猛烈にチョコレートを食べたくなるだろうと思っていた。

でも、見終わったら、すぐにまたもう一度「チャーリーとチョコレート工場」が観たくなった。

あのおかしな、不思議の世界をもう一度じっくりと探検してみたくなった。
チョコレートは、映画の中で存分に味わえるから。

チャーリーとチョコレート工場 オリジナル・サウンドトラック

全編の音楽は最高に映画的!
音楽だけでも充分に映画を堪能出来る素晴らしさ!!
もちろん、ウンパ・ルンパの曲をウンパ・ルンパ達が歌います!

チャーリーとチョコレート工場 オリジナル・サウンドトラック


Charlie and the Chocolate Factory [Original Motion Picture Soundtrack]
Charlie and the Chocolate Factory [Original Motion Picture Soundtrack]

チャーリーとチョコレート工場 ウンパ・ルンパ族 ヘッドノッカー カートン(再販予約) チャーリーとチョコレート工場 ウンパ・ルンパ族 ヘッドノッカー カートン(再販予約) 
あのウンパ・ルンパ首振り人形が再発売!!

チャーリーとチョコレート工場 ウィリー・ウォンカ KUBRICK & ゴールデンチケット BE@RBRICK セット チャーリーとチョコレート工場 ウィリー・ウォンカ KUBRICK & ゴールデンチケット BE@RBRICK セット チャリチョコキューブリックが登場!
ccd.jpg チャーリーとチョコレート工場 特別版 (初回限定豪華BOX仕様)

カチンコ“「ティム・バートンのコープス・ブライド」の感想記事”カチンコ


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posted by bakabros at 01:57 | 東京 🌁 | Comment(33) | TrackBack(129) | 外国映画

2005年08月09日

「ギター弾きの恋」

何度も出て来る「俺は世界で2番目のギター弾きだ」というセリフ。

主人公のエメット・レイ(ショーン・ペン)本人だけでなく、周りの人間達もそれを公然と認め、そこに卑下する気持ちや嫌みなど、ネガティブな感情はなくて、むしろ自慢げにそう言う。

「俺は天才ギタリストだ」というセリフも何度もあるが、必ず後に「この国では」とか、「ただ一人を除いてね」といったフォローがあって、本当にいじらしくなる。

劇中何度も名前の出て来る、“世界一のギタリスト”ジャンゴ・ラインハルトこそが、天才なのだと思う。

そんなジャンゴを尊敬し、憧れ、畏敬の念を持ち、神のように崇拝し愛する、二番目の男の物語。

勿論彼も天才ギタリストなのだけれど、彼が二番目だという事に意味があるのだと思った。

女たちには「あなたは自分の殻に閉じこもって、感情を解き放てないから、ギターも成長しない」と言われる。

そうやって言うのは女たちだけだけれど、果たしてそれは本当なのだろうか。
本当にそうだから、女しか言わないのだろうか。
そして、唯一彼をそう責めなかった、口のきけない娘ハッティ(サマンサ・モートン)を愛するようになる。

ハッティと出逢った事で変化していくエメット。
あまり踏み込まない、大きな視点で見守るように描かれる二人の関係は、観ていてとても心地が良かった。

エメットと、ジャンゴのギターが聴きたくなった。

ギター弾きの恋
ギター弾きの恋
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おすすめ度の平均: 4.46
4 感情を解き放てぬままの音は哀しく響く
5 憎めないよー
4 とかくミュージシャンという奴は




ウッディ・アレンの脚本、出演作では彼の映画デビュー作『何かいいことないか子猫チャン』が大好き!
この映画のDVDが出ていないなんてexclamation&questionと思っていたら、やっと出してくれました!
何かいいことないか子猫チャン 何かいいことないか子猫チャン
コメディ、ラブコメディ、お色気コメディを語る前に、是非ご覧あれるんるん

カチンコ「さよなら、さよならハリウッド」カチンコ
カチンコ「メリンダとメリンダ」カチンコ

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posted by bakabros at 02:52 | Comment(0) | TrackBack(2) | 外国映画