実話を基に、大恐慌時代にどん底から這い上がったボクサーとその家族を描いたサクセスシンデレラストーリー。ロン・ハワード監督作品。
ラッセル・クロウが、彼とわかっていてもラッセル・クロウに見えません。
ボクサー役という事で、体を絞ったのか増量したのか、顔は太った様子で、むくんで見える気がします。
誰かに似ているとずっと思っていて、最後までベーブ・ルースしか思いつかなかったけれど、日本人にもっと似ている人がいるような。
レネー・ゼルウィガーは、相変わらずレネー・ゼルウィガーでした。
どの役をやっていてもあのセリフ回し、どうも好きになれずに、彼女の役に最後まで馴染めなかったです。
この映画は「アカデミー最有力の呼び声も高い」そうですが、もしアカデミー賞を獲るとしたら、助演男優賞しかないだろうと思います。
ポール・ジアマッティ

リングの上で本気の殺し合いのボクシングを繰り広げるジム・ブラドック役のラッセル・クロウよりも、コーナーで檄を飛ばすマネージャー、ジョー・グールド役のポール・ジアマッティの迫力、表情一つ、ひと言のセリフの力のある事! まるで言葉のボクシング。
ボクシングシーンではもちろん、二人のシーンではすべて、ラッセル・クロウがポール・ジアマッティに食われてしまっています。
ボクシング映画を観ていると、どうしても「ミリオンダラー・ベイビー」を思い出してしまいます。
どん底の貧困生活に、感情移入も共感も、容易に想像する事すら出来ない程豊かな生活をしている自分にとって、この映画は、アメリカ人による、アメリカ人の為の、アメリカ映画だ、としか感じられませんでした。
ありきたりの興奮、ありきたりの感動、お決まりのストーリー展開。
ただ、ジム・ブラドックについて全く知識がなかったので、結末には確かに手に汗握ります。
実話ベースという事で、映像的、演出的な冒険もなく、実に丁寧に、丁寧すぎる程わかりやすい描き方で、こぢんまりとまとまり過ぎてしまった印象があります。
でも、ありきたりでないのがポール・ジアマッティの演技。
ポール・ジアマッティの演技を観る為だけにこの映画を観ても決して損はしないと思います。彼の演技がこの映画をただのボクサーのサクセスヒーロー、シンデレラストーリー映画ではなく、厚みと重みのある一本の作品にしているように感じました。
終映後、日本ハムファイターズ新庄剛志選手の妻、新庄志保さんのトークショウがありました。今までほとんど顔を見た事もなかったのですが、新庄とそっくり!
浅黒くよく焼けた肌に栗色の流れる髪。そしてほお骨。
締まった肩と腕の筋肉質な感じとか、肩幅とか、体型まで似てる!?
似たもの夫婦というか、夫婦だから似てくるのか、よく似た容姿に驚きました!
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