映画誕生から110年間に、ウルグアイでこれまでに製作された長編映画はたったの約60本!
本作品の監督(フアン・パブロ・レベージャとパブロ・ストールは1974年、ウルグアイのモンテビデオ生まれ)のデビュー作「25ワッツ」がきっかけとなり、2002年以降は、年間1〜2本のペースで製作されている。海外で広く公開されるのは『ウィスキー』が初めてで、ウルグアイ映画が日本で劇場公開されるのも初めて。
会場で配られた「ウィスキー」のチラシ新聞や、アンケート用紙にまで「この映画のラストは観客に委ねられています」との説明が。
こう書かれると、ああ、よくある丸投げ映画か、と観る前から少しガッカリ。
しかし、ラストから言うと、まるっきりの丸投げではなく、ちゃんと監督の意思表示はある程度されていて、ちょうど良い塩梅で終わっていると思った。
多分、こうなったのだろうなという想像が出来る終わり方だったので。
映画は、繰り返しの場面の多さに少し疲れたけれど、それが全て意味のある物としてラストに繋がってくるので、最後には納得させられ、とても効いてくる。
状況を登場人物に必要最低限すら語らせないような抑えた演出と演技、脚本で、でも各々の人物の背景や状況が自然と伝わってくるような観せ方はとても上手い。
ただ観客に想像させるだけではなくて、その人物像を映像で語り、極端に少ないセリフと仕草や演技から、逆に生々しい生活のリアルさとユーモアを強く感じさせる、ストレートではない物の説明の仕方。
でも実際の私達の生活はまさにその通りで、全てがわかりにくく、ストレートではないのだから、「ああ、普段の生活ってこうだよな。全てを他人に、家族に、見せている訳じゃないし、ある程度の距離がある。その距離の取り方で、相手が、自分が、どう思っているのか、何をどう感じているのかを計っているはず」と思い当たる。
憂鬱な日常のままかと思われた毎日が、ほんの少しの嘘で、鮮やかなラストへと飛び立つ。
大人の絵本のようなおとぎ話のような、でももの凄くリアルな現実のお話。
監督の二人ともジャームッシュ、カウリスマキが大好きと言うだけあって、この映画にはカウリスマキ映画と似た雰囲気がある。「過去のない男」と設定が似ている箇所があるとも感じた。
長身のハコボの頭が切れているシーンが何度かあるので、不安定さを出すためにわざとやっているんだろうと思っていたら、カメラが全て固定だったのだ!
バンも、移動も、手持ちカメラさえなしの全て固定。
これは結構すごい事かも。だから何とも懐かしく、朴訥としてゆったりとした、それでいて何かこちらに常に考えさせるような、リアルな映像だったのか。
全て固定カメラという事を踏まえてもう一度観てみたいと思った。
映画は4月29日より渋谷シネ・アミューズにて公開。
4/29,30日には先着300名にマテ茶をプレゼント!
5/1〜5/5の毎日、先着5名にウルグアイワインボトルプレゼント!
そして毎週日曜日の先着5名にもウルグアイワインプレゼント!
このプレゼント、すごく惹かれる。
ワインボトルも良いけれど、マテ茶が今すごく気になる。
「ウィスキー」を観ると、マテ茶が飲みたくなる。


8点セットで¥3.150 ソーサーにもちゃんとイチゴ柄がついて可愛い!
アミューズソフトエンタテインメント (2005/10/28)
売り上げランキング: 7,331
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おすすめ度の平均: 




何とも言えない間が心地良い、大人のラブストーリー。