2011年06月03日

『奇跡』

子供の頃から、大人になるまで、一体いくつの奇跡を信じてきただろう。
奇跡を信じて、叶わず、諦める度に、少しずつおとなになっていったんだなぁ。
映画を観ながら、ジワジワと、自分の子供時代を思い起こす。
強い想いは、いつか何かを変えるかもしれない、と思わせてくれる、『奇跡』

奇跡 くるりの歌う主題歌『奇跡』

子供が「大人になる瞬間」は、切なくて、頼もしくて。
遥かに開ける未来への道を予感させてくれる。
自分もまだまだ、「今」を生きなければ、と新鮮な気持ちを貰った。

是枝監督の描く子どもたちは、とてもクールで、落ち着いていて、大人が思っている「子ども」よりも、ずっと大人びていて、たくましい。
そして、時々、演技をしていないんじゃないか、と思わせる瞬間の表情がたまらなくいい。
台詞が自然と重なり合うところも好きなんだけど、今回は方言のせいか、少し聞き取りづらいところがあったかな。

主演のまえだまえだ兄弟、オダギリジョーさん、大塚寧々さん、樹木希林さん、橋爪功さんといったキャスティングも良かったです。
本木雅弘さんと内田也哉子さんの長女で、樹木希林さんの孫に当たる内田伽羅さんも出演されています。

JR九州新幹線開業のCMもステキですね。合わせて見ると映画の感慨が蘇ります。

カチンコ是枝監督作品の感想エントリ
『空気人形』
『歩いても 歩いても』

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posted by bakabros at 10:00 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(19) | 日本映画

2010年07月27日

『借りぐらしのアリエッティ』

身長10cmの小人から見た、人間の世界。まち針とか、角砂糖とか。
虫になった気分で、アリエッティと一緒に冒険する。
細かい事には目をつむり、小人になってスクリーンの中を探検すると、楽しいことが見えてくる。『借りぐらしのアリエッティ』

ジス・イズ・アニメーション 借りぐらしのアリエッティ ジ・アート・オブ 借りぐらしのアリエッティ(ジ・アート) ジ・アート・オブ 借りぐらしのアリエッティ(ジ・アート)

床下に、身長10センチメートルの小人たちが暮らしている。
人間の住む世界から、必要最小限の物を借りてきて、暮らしている。
「人間に見られてはならない」という掟が破られたら、小人たちの家族は住み慣れた家を引っ越さねばならない。
床上にやってきた少年・翔と、小人の少女・アリエッティ。
二人の出逢いは何を変えていくのか。

床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫) 床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫)
原作は1952年にイギリスで出版されたメアリー・ノートンの児童文学『床下の小人たち』。
監督は「千と千尋の神隠し」や「崖の上のポニョ」などで原画を担当し、今回初監督に抜擢された米林宏昌さん。

インテリアや武器、食物まで、その大きさが小人目線で面白いです。
設定や描かれ方は、興味深く、小物の使い方なども、見ているだけで楽しくなるのですが、観終わってみると、ちょっと物足りないカンジ。

翔とアリエッティの関係が、もう少し深く関わり合っていないと、クライマックスの、翔のあの台詞には感情移入出来ないかな、と思いました。

アリエッティは、翔から色んなことを学びとり、貰ったと思いますが、翔は、アリエッティから何を貰ったんだろうか。

少年の気持ちをもっと表に出して、もっとぶつかり合って欲しかったです。


映画の公式サイトに、『借りぐらしのアリエッティ』企画のはじまりという、鈴木敏夫プロデューサーのメッセージが載っていますが、これが、本編よりも面白かったりします。


アリエッティの容姿が大人っぽくて14歳の少女には見えなかったのですが、志田未来さんの声のお陰で、少女に見えてきました。
神木隆之介さんも良かったです。
あとは誰が出演しているのか知らなかったのですが、大竹しのぶさんと樹木希林さんはわかりました。
ハルさん役の樹木希林さんは、アテ描きでしょうか!? 動きも表情も、樹木希林さんそのものでした。
三浦友和さんはわからなかったのですが、存在感がありながら、良い意味で個性がなく、良かったです。


借りぐらしのアリエッティ キーホルダー「アリエッティと角砂糖」 角砂糖にアリがついてる♪
借りぐらしのアリエッティ キーホルダー「アリエッティと角砂糖」

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posted by bakabros at 20:38 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(13) | 日本映画

2009年10月10日

『空気人形』

ストレートすぎる性の表現に、清々しさを感じる。
セックスも、欲望も、突き抜けると少女漫画になる。
女の子おひとりさまにおススメ。
デートにはススメません。

空気人形 O.S.T. 空気人形 O.S.T.


ゴーダ哲学堂 (竹書房文庫 GY 8)
原作は自虐の詩の業田良家の、20ページの短編コミック。

『誰も知らない』、『歩いても 歩いても』の是枝裕和監督が、『リンダ リンダ リンダ』のペ・ドゥナを主演に迎えた最新作。

これまでの是枝監督の作品では描かれなかったセックスシーンが、メタファーとして、時に直接的に、時に暗喩的に描かれています。

それはなんとも官能的で、生と死を繰り返すような、極限的なセックス。
「空っぽのからだに息を吹き込む」という行為が、性愛の根源のように思えてくる。

主人公はダッチワイフで、それに関わる表現も直接的なので、万人にはおススメできません。が、意外にも、観た後の気持ちは、切ない、ロマンチックなメロドラマを観た気分。
主人公の空気人形の視点が少女漫画チックなのも、観やすいと思います。

色んな映画のエッセンスが散りばめられているのも、楽しかったです。
ペ・ドゥナは『リンダリンダリンダ』に続き、最高のキャスティングですね。
演技力は勿論、人形っぽい顔立ちと体つきに、同性から観ても惚れ惚れしました。

ARATAさんは、人形っぽい顔立ちと話し方に、深読みさせられました。
板尾創路さん、オダギリジョーさんも、役柄からはみ出さず、とても良かったです。




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posted by bakabros at 23:46 | 東京 ☀ | Comment(2) | TrackBack(6) | 日本映画

2008年09月26日

『トウキョウソナタ』

落ちて行く濃密な空気感は、決して居心地悪くない。映画を観ながら、安心してこの家族と一緒に壊れて行ける、『トウキョウソナタ』

トウキョウソナタ(竹書房文庫た1-1) (竹書房文庫 た 1-1) トウキョウソナタ(竹書房文庫た1-1) (竹書房文庫 た 1-1) 
ホラー映画のイメージが強い黒澤清監督が、今回はじめて“家族”をストレートに描いたホームドラマ。2008年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞作品。

tokyosonata1.jpgセリフでなく状況で笑わせられる。
笑えないようなシーンで笑いが起こり、深刻なシーンですら笑いがこぼれる。
すんなりと映画の世界へ入り込み、家の一員になったような気分。
焦燥感をつのらせながらも、いつかはこの、冷めてきたお風呂みたいに生暖かい、家族のテーブルへ戻れるという安堵を感じさせてくれる。

なんとかなると、生きていればなんとかなると、大きな手で背中を押され、手を引っ張って貰っているみたい。
登場人物達の右往左往を見守る監督の、家族を見つめる目の温かさがフィルムににじみ出ているようでした。

tokyosonata2.jpg香川照之さんは、壊れかけた佐々木家の中で、リストラされたことをひた隠しにしながらも虚勢を張る父親役を全身で表現されていて、目が離せませんでした。
ビール一杯の飲み方までが、憎らしいほどに饒舌。それを見守っている母親と息子達の無言のひと時が、この家族の全てを表しているような凄いシーンでした。
『TOKYO!』で、これまでで一番良かったと書きましたが、この映画もとても良かったです。私が香川照之さんの良さに今頃はじめて気がついたのかも??
表情やしぐさ、動作のひとつひとつが、オーバーなようでいて無駄がなく的確に気持ちを表現していて、まるでパントマイムのダンスを観ているようでした。

tokyosonata3.jpgピアノのシーンは、今まで観た映画の中のどのピアノのシーンよりも美しくその音色が心に響きました。
ずっと席を立ちたくないような、余韻を残すエンディングロールが心地よくて、終わり方も素敵でした。


母親役の小泉今日子さんは、夫を立て、家族に尽くす母親像が新鮮なイメージ。
終盤、どんどん変化して行く様子にはドキッとしました。

オーディションで選ばれた息子役の二人、長男・貴役の小柳友さんと次男・健二役の井之脇海さんは、二人ともとてもさわやかで、初々しさがリアルで良かったです。小柳友さんのやさしげな瞳と井之脇海さんのクールな目つきが印象的でした。

父親の友人役の津田寛治さんは印象を深く残す演技。
井川遥さんは誰もが憧れるピアノの先生のイメージそのままでぴったり。
次男の小学校の教師役、アンジャッシュの児嶋一哉さんもイマドキの先生っぽくて良かったです。
役所広司さんは「らしい」役柄で登場。登場しただけでなぜか笑いが起こっていました。どんな役でも説得力のある演技はさすがです。

脚本はオーストラリア出身のマックス・マニックスさんと、劇場用長編映画初参加の田中幸子さんと黒澤清監督。
プロデュースはEntertainment Farmとフォルテシモ。
フォルテシモはオランダを拠点にした映画の制作・セールス会社で、ウォン・カーウァイ作品やジム・ジャームッシュ作品などの製作会社として知られ、邦画を手がけるのは今回が初めてだそう。二社のプロデューサー二人から、「この映画の監督に黒澤清監督を」という依頼があったそうです。

アカルイミライアカルイミライ』がずっと気になっていたのですが、黒澤清監督作品だったんですね。今すごく観てみたいです。




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posted by bakabros at 22:30 | 東京 🌁 | Comment(2) | TrackBack(21) | 日本映画

2008年09月13日

『パコと魔法の絵本』

どこまでも現実的で、どこまでもおとぎ話。うふふと笑って、ぽろりと涙させられるおかしな不思議ファンタジー『パコと魔法の絵本』

パコと魔法の絵本 オリジナル・サウンド・トラック メイキング オブ 「パコと魔法の絵本」と「いつもワガママガマ王子」
パコと魔法の絵本 オリジナル・サウンド・トラック
メイキング オブ 「パコと魔法の絵本」と「いつもワガママガマ王子」

変わり者が集まる病院を舞台に、一日しか記憶がもたない少女と、ワガママ放題のジジイの心の交流を独特の世界観で描く、『下妻物語』『嫌われ松子の一生』の中島哲也監督の最新作。

MIDSUMMER CAROL ガマ王子vsザリガニ魔人 2008年版 MIDSUMMER CAROL ガマ王子vsザリガニ魔人 2008年版
オリジナルの舞台版のDVD。伊藤英明さんが演じるザリガニ魔人、観てみたいです。
原作は後藤ひろひとさん作の舞台『ミッドサマーキャロル MIDSUMMER CAROL ガマ王子vsザリガニ魔人』。

『嫌われ松子の一生』で号泣させられた、中島哲也監督の最新作ということで楽しみにして観ました。
「記憶が一日しか持たない」という設定は、私の大好きな映画『50回目のファースト・キス』を連想。
ワガママ放題の偏屈ジジイが、1人の少女と出逢い変わっていく様子を、自分も病院の一員になって見守りながら観ました。

pako02.jpg美術や衣装、音楽と隅々まで中島哲也監督の作品の独特の世界観炸裂といった感じ。
現実の中にひょこっとファンタジーが顔を出し、ファンタジーの中に悲壮感漂う現実が見え隠れする。
おとぎ話のフィルターを通して観た現実世界は、もはや中島哲也ワールドといった感じです。

日本映画初という触れ込みの、3DフルCGアニメーションのキャラクターと、実写との合成は、意外と違和感なく観られ、おしまいの頃には、この世界観にとけこんで引き込まれてました。

pako04.jpg大人向けという訳でもないし、かといって子供向けでもない、大人と子供がそれぞれ楽しめる部分がある、今まで観たことないタイプの映画。
子供たちの笑い声とともに、ほんわかしながら楽しく観られました。

主役のパコ役、アヤカ・ウィルソンさんはずっと観ていたくなるキレイな顔立ちで本当にカワイイ☆
映画らしくないような、小ネタも多く、阿部サダヲさんや劇団ひとりさん、國村隼さんといった芸達者たちが、これでもかとコントばりのギャグを繰り広げてくれます。

pako01.jpg意外だったのは、観客の子供たちがウケていたのは、役所広司さんの場面ばかり。それも、大人が観てもスルーしそうな細かいしぐさや動きのシーン。特殊メイクの顔は子供には恐そうなのに。さすがですね。

そして妻夫木聡さん、加瀬亮さんと出演者が全員主役級という贅沢な配役。
土屋アンナさんはいつものキャラで、上川隆也さんはタイツやお姫様コスプレで頑張ってました。
役所広司さんは何をやらせても違和感ないので、本当にえっと驚くような思いっきりぶっ飛んだ役柄が観てみたいです。

ガマ王子対ザリガニ魔人―パコと魔法の絵本 いつもわがままガマおうじ
ガマ王子対ザリガニ魔人―パコと魔法の絵本
映画に出て来たあのしかけ絵本。映画を観たら絶対欲しくなっちゃいます☆
いつもわがままガマおうじ
TVアニメにもなっていたガマおうじ。アニメのオリジナルストーリー絵本。


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posted by bakabros at 16:25 | 東京 ☀ | Comment(2) | TrackBack(22) | 日本映画

2008年07月19日

『崖の上のポニョ』

魚の子なのか女の子なのか、はたまた魚の女の子なのか!? 色んな?が浮かんでは消える、
ジブリならではの不思議なファンタジー、『崖の上のポニョ』

崖の上のポニョ イメージアルバム 崖の上のポニョ イメージアルバム

ponyo.jpgポニョの七変化可愛かったり、キモカワだったり、不気味だったり
生き物のような波が押し寄せる津波のシーンは、宮崎駿監督独特のスピード感と、走る姿の面白さ、迫力があり引き込まれました。

ポニョと宗介、二人が出逢い変わっていく様子は「はじめてのおつかい」を見ているようで和みました。

いつも過剰に期待してしまうジブリ作品ですが、今回は、予告編やチラシも全く見ずに鑑賞したので、色んな場面で驚かされました。
なんにも知らない状態で観ると、本当に不思議なミラクルファンタジー体験が出来るかも!?
ちょっと想像と違うところも多かったので、逆に少し情報を入れてから観た方が良かったのか? と観終わってからすごく色々考えてしまいました。

手描きアニメーションのやわらかなやさしい質感、それに合わせた淡い配色の色使いがとても新鮮で心地良かったです。絵本のような絵の質感がありました。今回は配色にもコンピューターを使わず、全て手描きで創られたそうです。

CGアニメーションに慣れた目には、水道の水しぶきが、漫画のように「線」で表されているのに感動したり。

魚が主人公ということで、海の描写は『ファインディング・ニモ』とどうしても比べてしまいますが、クラゲとか、似ているようで全然違っていて、そこにまたホッとしたり。

特に、見た目がグロテスクな生き物に力を入れているようで、そこは独特の世界観があって、古代魚とかも面白かったです。

崖の上のポニョ サウンドトラック 崖の上のポニョ
崖の上のポニョ サウンドトラック
崖の上のポニョのMAXIシングルには、噂ののぞみちゃんデモバージョンも収録!
主題歌は、私と娘も大のお気に入り。毎日何度も歌っています(^○^)♪

この映画は「主題歌に合わせてラストの物語が作られた」のだそうです。えっ!? 一体どの辺りがそうなんだろう……?? 「ふくらんだまんまるおなか」のところ?? 映画観てから歌を聴いても、やっぱりわかんない。誰か教えて!

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崖の上のポニョ 海のなかまシリーズ コインケース
コインケース可愛い(^^)♪ 夏祭りに持って行きたいな☆

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posted by bakabros at 00:00 | 東京 ☀ | Comment(7) | TrackBack(27) | 日本映画
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