2005年10月17日

『ALWAYS 三丁目の夕日』

夕焼けの詩 37―三丁目の夕日 (37)一ツ橋ホール「ALWAYS 三丁目の夕日」試写会。
ジュブナイル」「リターナー」の山崎 貴監督作品。
原作は西岸 良平の漫画「夕焼けの詩 ―三丁目の夕日」。

日本のVFXの第一人者と言われる山崎 貴監督が、こういうノスタルジックな映画を作った事が不思議な感じがするけれど、現在のVFX技術を駆使すれば、いつの時代でも、どんな物でも創り出すことが出来るという事なのかなとも思った。
そして、とても丁寧に人々の心の機微を描いた、心温まる映画だった事も驚きだった。
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監督は脚本も書いている。そのセリフの自然さ、役者達の演技と、丁寧で落ち着いた演出によって、すんなりと昭和33年の世界へ入って行って、登場人物達と一緒に笑ったり、泣いたり。

あまり期待していなかったのだけれど、こんなに自然と笑わされ、泣かされ、ノスタルジックな気分になるとは自分でも思ってもみなかったので驚いた。

夕焼けの詩 42―三丁目の夕日 (42)子供達の演技は素晴らしいし、可愛くて思わず頬が弛む。
堤真一薬師丸ひろ子の自動車会社夫婦もいいし、売れない小説家茶川役の吉岡秀隆の頼りなくてナイーブな感じも良かったし、見る前は昭和33年当時には似合わないかなと思った小雪も意外に良かった。
堀北真希ははまり役。今まで観た中で一番良かった。おでこを出してふっくらしたリンゴほっぺの田舎の娘役がよく似合っていて凄く可愛かった。

他のキャスティングもほんのちょい役までとても豪華で、知らない人は出てこないという程。
しかも出て来る人々がみんな、普段のその役者さん自身のイメージとは少し違った新しい面が見られたような気がする。

ストーリーはよくある話で、リアルなので突拍子もないような出来事は起きない。
展開が読めるけれど、安心してゆったりと見られる。

“誰が見ても懐かしい”というキャッチコピーがついているけれど、本当にその通りだった。
生まれる前の時代だけれど、懐かしい。

氷を入れて冷やす保冷庫とか、テレビに幕があるとか、自分は何となく知っていたり、話の上で見聞きしたことがあるけれど、そんな事を全く知らない子供に見て欲しいと思った。
「こんな時代が日本にもあったんだよ」と、今の小さな子供達に伝えておかなければいけないような使命感を珍しく感じた。

試写会場には、小学生高学年くらいの子供達を数人見かけた。
子供は、この映画を観てどんなことを感じて、どう思うんだろうか。
子供の目線や感想がとても気になる映画だった。

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posted by bakabros at 20:43 | 東京 ☔ | Comment(21) | TrackBack(116) | 日本映画

2005年10月01日

「スクラップ・ヘブン」

安田生命ホール「スクラップ・ヘブン」試写会。
69 sixty nine」の李相日(リ・サンイル)監督最新作。

スクラップ・ヘブン スクラップ・ヘブン

バスジャック事件をきっかけに出会った3人。
デスクワークにうんざりのシンゴ(加瀬亮)、自由奔放、大胆不敵な男テツ(オダギリジョー)、自室で秘密の実験を続ける謎めいた女サキ(栗山千明)。
再会したシンゴとテツは、憂さ晴らしの不満解消ゲームを始め、復讐請負人となる。
「想像力があれば俺も世の中も、もうちょっとマシになってるはず」
いつしか2人のゲームは想像もしなかった方向へと展開していく。
始めのうち、シンゴとテツが復讐請負人としてする事というのが、犯罪ぎりぎりの、悪ふざけの過ぎた悪戯のような事ばかりで、そんな事で憂さ晴らしして喜ぶ二人に苛立ちを感じる。

ベルリン、僕らの革命」が頭を過ぎる。
政治や理想とする主義を見つけたドイツ映画の中の彼等が羨ましくなるくらい、やり場のない怒りや憎しみ、悲しみを抱えた日本映画の中の彼等が痛々しくなる。

自分が何をしたいのか、誰に対しての怒りなのか、その怒りを抑える為に、みんなは日々どうやってやり過ごしているのか。
そういった、日常では絶対に交わされないような会話。
でもみんなが何となく思っている事。
実際に手は出さないけれど、夢想しているような出来事。
そして一歩踏み出してしまった瞬間。

sh1.jpg誰もがみんな、テツのようになりたいと思いながらも、結局は何も出来ずにデスクワークで腐っていく。

でも、腐ってもそうやって生きていけるのなら、生き残る事が出来るのなら、テロリストやヒーローにならなくても、それはサバイバルで、ただ現代を生きていく為にだけ必要な、逃げや諦めなのかもしれない。

ドブの溝にはまり泣きわめくシンゴは、「最強伝説黒沢」の黒沢とダブった。
感情移入して泣くのではなくて、もっと重たい自問自答が残される。

ストーリー自体はとても重苦しいテーマなのだと思うけれど、映画自体は李相日監督の書くセリフ、役者達の間と演技がとても自然な為に軽妙なテンポで進み、笑えるシーンが多い。

シビアになりそうになるとフッと緩めて笑わせ、笑ってばかりいると突然突き落とされる。
監督のユーモアセンスと絶妙なバランス感覚によって、映画が重たくなり過ぎずに救われていると思った。

テンポの良さや自然と笑えるシーンは、編集による物も大きいと思う。
映画は、編集によって凄く左右されるという事を最近改めて思った。

どこまでが編集技師の力による物なのかはよくわからないけれど「スクラップ・ヘブン」でも、カットの繋ぎ方や重要なシーンでのおふざけは、監督の意図を更に明確にしてより強く訴えかけてくるような編集だったと思う。
 
今ステレオな夜「溢れ出す言葉や涙で見失う君の日々は」”の記事の中で、丁度気になっていた編集の仕事の及ぶ範囲について触れられていた。

編集は、ラストを変える力を持っているんだね!
ラストを変えたという程ではないかもしれないけれど、受け取る印象は全く違う物になっていたはず。

加瀬亮は本当に地味。でも映る度に違う表情のようで、一体どれが彼の顔なのかとずっと探し続けて終わってしまった。
スーツもつなぎ姿も、何を着てもピンと来ない。彼の私服が見てみたくなった。

オダギリジョーは、いつもと同じく、いつ観てもオダギリジョー!
いい男だね。スタイルがいいし、刺青調のシャツや青空みたいなジーンズがよく似合う。
テツという素のままのような役をエキセントリックに演じながらも、自分ではシンゴに近いとか。

栗山千明は、あの印象的な瞳が、更に印象的に映る役。
肩から腕の線の細さに驚愕! 本当に生活感のない、ミステリアスビューティ!

今後の日本映画界に期待感を抱かせてくれるような。刺激的で後に残る映画。


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5 「蜃気楼」
5 子供の頃の寂しさがない
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李監督とのやりとりを重ねて完成した曲「蜃気楼」(「スクラップ・ヘブン」エンディングテーマ)を収録した「茜色の夕日」

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posted by bakabros at 23:58 | 東京 ☀ | Comment(12) | TrackBack(31) | 日本映画

2005年08月12日

『疾走』

『疾走』
SABU監督作品。原作 重松清『疾走』。

昔は海だった地を干拓し、田んぼを作り集落を作っていった新しい住民達を“沖”と呼び差別する“浜”の人々。
地域の差別、学校でのいじめ、開拓と地上げ、身近な者たちの死。
それら全てが絡み合い子供達へ押し寄せる。

親に見捨てられ、行き場を失い、“沖”に出来た教会と、過去を背負った神父にすがる。
ただ、今の状況に順応しながら生きてきたが、その歯車は段々と音を立ててきしみ始め、崩壊寸前ギリギリのところまで追いつめられて行く。
角川映画「疾走」オリジナル・サウンドトラック 角川映画「疾走」オリジナル・サウンドトラック

干拓の田んぼを飛ぶように疾走する軽トラ。
田んぼのあぜ道の、視界の良い、見渡す限り田んぼだけの道なのに、スピードを出しているだけでもの凄く恐い。

軽トラも、ダンプカーも、車高が高く見えるのは、田んぼの中、道路の下から見上げる視点のせいなのか。そのせいで余計に緑の上を飛んでいるように見える。

エリ役の韓英恵の走る姿も、同じ様に普通ではないスピード感を感じる。

このスピード感はSABU監督のものなのだと思った。

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演劇的というのか、学芸会のようなセリフ回しは、SABU監督の演出なのか?
原作を未読なのでわからないが、小説のままのセリフが多かったのかもしれない。

そのまま読むと違和感のあるセリフを、ただ喋っているような場面は少し辛かった。
そんなセリフ回しがずっと続く中、ただ一人関西弁で気を吐く中谷美紀が光っていた。

設定やストーリー展開、ジャニーズの手越祐也主演ということで、二宮和也主演の『青の炎』と似たような印象。
映画が中途半端な感じだったので、逆に原作を読んでみたくなった。

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posted by bakabros at 22:36 | 東京 🌁 | Comment(4) | TrackBack(7) | 日本映画

2005年08月06日

「亡国のイージス」

厚生年金会館「亡国のイージス」試写会。今日の試写会は御機嫌だった。
サントリーのシングルモルトウィスキープレゼンツで、試写の前にウィスキーが振る舞われた。
「亡国のイージス」が阪本順治監督と最近知って、試写会応募にも出遅れていたのだが、「上映前にシングルモルトウイスキーをご自由にお楽しみいただけます」というこの試写会を見つけ、多分にそれ目的で応募していた。
当たった時は、「プレミアの方が良かったな」と思った物の試写状を見て「ウィスキー飲み放題だ!」と喜ぶ。プレミアよりもこちらの方が嬉しかったかも。

実は、ウィスキーが苦手。嫌いと言っても良い。たまにひと口ほど味見する以外は、もう随分飲んでいなかった。
でも、”無料”、でその上、“飲み放題”(とは書いていない)と大好きな言葉が続いたら、俄然やる気。
つまみは何を持っていこうかとか、前日から検討する。

「白州」って、“シラス”と読んでいたら「ハクシュウ」なんですね。。。

会場で振る舞われたウイスキーたち。↓
サントリーシングルモルトウイスキー「白州」12年サントリー ピュアモルト 北杜 12年 660mlボウモア12年

ウイスキーの名前は、パッと見て読めないものが多いのが問題だと思う。
だって、瓶を見てそれが飲みたいと思っても頼めないから。

サントリー 山崎 12年ザ・マッカラン 12年 シェリー オーク
入場後、席を確保してから早速ウィスキーに挑戦。
すでにもう周りからウィスキーの香りが充満している。

まずは“山崎”の水割り。結構美味しい。思ったよりもいける。
ロックも一口頂く。こちらの方がより香り立って、舌に痺れるような強い刺激と、芳香。
そしてすぐに胃の辺りがかあっと熱くなる。

ウィスキーって、美味しい物は美味しいんだな。と改めて思った。
2杯目に”マッカラム”の水割り。こちらも飲みやすいけれど、“山崎”の方が味、香りとも美味しかった。こうやって少しずつ飲み比べ出来るのもとても楽しかった。

以前にオールドとかローヤルとかを飲み過ぎて、ウイスキー嫌いになっていたのだけれど、今回12年物の“山崎”、“マッカラム”を飲んで、ウイスキーに対する印象がもの凄く変わった。

良い物は良いのだ、と。
実際後から、この日に振る舞われたウイスキーのお値段を見て驚いた。
納得した。

女性客も結構いたが、みんな結構からんからんと氷をならせてゴクゴク飲んで、お代わりしていて、これから映画を観るのに大丈夫なのかと他人事ながら心配した。
さすがにウィスキーを映画の前に飲むような人は、お強いらしい。

上映前、原作者の福井晴敏氏のトークショウがあった。
サントリーの“謎2005イージスウィスキー”が出来るまでの過程などウィスキーの話が中心で、映画の話はほとんどなかった。

ウィスキーでほろ酔い気分、興味深くウィスキーの作り方をお勉強。
入場時に南アルプスの天然水と、ウィスキーを頂いて、帰りにはさらにピュアモルトウィスキーのアクアヴィーテ、ハンディボトルをお土産にくれると言う。

やるね、サントリー! お土産、しかもお酒という事でテンション上がりっぱなし。
すっかり今日一日で、長年のウィスキー嫌いを克服し、ウィスキー好きへと変貌した。

ウィスキーは、低カロリー、プリン体もほとんどなくて、ポリフェノールが入っているとか。
しかも、メラニン色素を抑制する成分があるらしいので女性にもお勧め。

ウィスキーを飲んだ後に、30分程のトークショウ。そしてシリアスな戦争物映画という事で、みんな寝ちゃうんじゃないかと心配したが、上映直前に結構大きな地震があって、それでほとんどの人が目を覚ましたらしく、映画中に寝息が聞こえる事はなかった。
もの凄い深い溜息が何度も同じ人から聞こえてきたが、それほど緊張を強いられる映像の連続というところか。
亡国のイージス
戦争物の複雑な話に弱いので、わかるかどうかと心配していたが、最小限の説明セリフで数多い登場人物の関係、名称などを説明し、とても上手にわかりやすく見せてくれたお陰で、そんな私でもギリギリついて行けた。

ただ、“せんにん伍長”は、最後まで、専任なのか、先任なのか、もしかして船員伍長なのかとか?
〜3尉とか、〜3左とか、1尉とか2左とか、字幕出してくれ!と思う程、聞いただけでは意味も字もわからない専門用語も多い。

「いそかぜ」と「うらかぜ」との船の名前もごっちゃになって、どちらが潜水艦で護衛艦だっけ? とか、そもそもイージスって何鑑? 航空母艦じゃないし、空母じゃないし??(←一緒?)とか。
こんな知識のない自分でも充分面白く観られたので、こういう軍関係や船関係に興味のある人、詳しい人はよりもっと深く、もっと面白く観る事ができるんだろうなとずっと思っていた。
一番良かったのは、この映画に対して当初全く興味がなかった為、予告も観ていないし、全く予備知識がゼロだった事。

「アイランド」の予告ネタバレで痛い目にあい、映画を観る前に、予告編や情報を事前に入れる事のマイナス面を強く思い知った後でも、自分がこんなにも予備知識ゼロで映画を観る事が出来るとは思っていなかった。大作になればなる程、何より自分が興味ある作品ならばどうしても無意識のうちに目や耳が開いて情報を受け取ってしまうから。

だから、興味ない映画の方が、かえって面白く観られる場合もあるのだと知った。

HPの予告やストーリー、人物相関図などを観賞後に見て、こんな人がこうだとか、あの人がああだとか、全く知らず、全部まっさらで観られたので、初めから終わりまで映画に釘付けになれたのだと思う。

用語解説とか少し観る前に知りたかった情報もあったが、それも観る前では、自分ではどこまでがネタバレになるのか判別出来ない訳だから、結局見ないのが正解なのかもしれない。

試写会場で「映画「亡国のイージス」公式大綱」を売っていて、Q&A本を読まないとわからない程難しい映画なのか!? と観る前は心配したが、それは映画を見た後にじっくりと読めば良いと思う。
勿論原作を読んでいればネタバレも何もないのだけれど、そうでなければ中途半端な知識を入れるよりは、まっさらな頭で観た方がより楽しめる映画だと思った。

キャストがとても渋めに豪華。セリフのある役全てがよく見る、しかも一筋縄で行かないというか、見応えのある顔ばかり。
好きな役者さんばかりだったのでそれも嬉しかった。

本当に男しか出てこない(一人出てきたけど、あれは…)、男だけの熱くて、男臭い世界。
阪本順治監督の「KT」を彷彿とさせる熱い男の映画だった。

KT

もうひとつの 「亡国のイージス」 ~オールアバウト・如月行~ もうひとつの 「亡国のイージス」 ~オールアバウト・如月行~

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posted by bakabros at 03:17 | Comment(4) | TrackBack(14) | 日本映画

2005年07月12日

『リンダリンダリンダ』

千代田区公会堂「リンダリンダリンダ」試写会。
始めは、「ペ・ドゥナが日本映画に出るらしい」と聞き、「“リンダリンダリンダ”って、ブルーハーツ関係の映画らしい」から、「山下淳弘監督で、女子高生がブルーハーツのカバーバンドをする物語らしい」って事は、「ペ・ドゥナが日本の女子高生!?」とここまできても、かつてのブルーハーツファン、ペ・ドゥナファンでも、まだどこか、この映画に、観る前からの疑念があった。

リンダリンダリンダ リンダリンダリンダ

ペ・ドゥナが女子高生ってどうなの!? 気にはなるけど。
ブルーハーツのカバーバンドって、ちょっとそれはあんまりじゃない!?
何かが引っ掛かる。

好きな物が集まったって、それが必ずしも良いモノになるとは限らない。
好きな物が集まって、それでイマイチなモノを見せられるのはかえって辛い。

そんな憶測を、この映画は思いっきり吹っ飛ばしてくれた。

号泣した。

ラストで。

こんな事は、4,5年降り。
映画館(試写会場)では初めてかも。

何故そこまで感じ入れたのか。

まず、冒頭から、高校時代の、中学時代の? 学生時代のあの感じ、あの気持ちに、自然と引っ張り込まれ、いつしか学生時代を思い出すのではなく、まさにそこへタイムスリップ
リンダ リンダ リンダ オフィシャルブック リンダ リンダ リンダ オフィシャルブック

グループ内の二人が喧嘩した事で気まずい周りの女の子達。
軽音楽部のバンド仲間を捜し歩く女の子が廊下から見る教室の風景。

まとめ役、人当たりの良いドラムの響子。クールなベースの望。骨折してギターを弾けなくなる、妖精のような歌声の萌。ダブりでも一人漫画喫茶、ハスキーボイスの田花子。人の顔色は伺わない、気の強いキーボード/ギターの恵。そして何故かボーカルとなってしまった韓国からの留学生、ソン!!

ペ・ドゥナはもちろん、他の役者達も、明らかに高校生ではないと思われる人達が出てきても、そこは高校にしか見えない。

甲本ヒロトの実弟甲本雅裕が出てきてちょっと現実に引き戻されるが、段々そんな事もどうでも良くなってくる。

おそらく多くの場面が、設定だけで細かいセリフはアドリブと思われる会話のテンポとリアルさ、自然に笑わされるシーンの連続に、物語に感情移入と言うのではなく、次第にまるで自分が一緒にそこにいる感じに。

屋上で授業をさぼった事とか。夜中の校舎に忍び込んで一夜を明かした事とか。
ブルーハーツを聞いていた事とか。ライブに行った時の事とか。

友達と、原因が何かも忘れてしまうような、どうでもいい事で喧嘩して、誰かが仲裁に入ってくれて仲直りした事とか。

文化祭で、一度はやる気になって燃えた事とか。
翌年はやる気がなくなって冷めた事とか。

自分の学生時代の全てがリンクしてきて、スクリーンの女の子達と一緒に呼吸し出す。
リンダリンダリンダ 小説リンダリンダリンダ

ブルーハーツが好きだった人は、文句なく楽しめると思う。
ブルーハーツのコピーがどんなに下手くそでも、そのリズムとメロディと歌詞だけでも充分満足してしまうだろう。

ブルーハーツが好きじゃない人は、きっとブルーハーツの歌を聴いてみたいと思うだろう。

学生時代を通ってきた人ならば、必ず何かの感慨があると思う。
そして、山下淳弘監督の笑いのセンスは万人受けすると思う。

ペ・ドゥナは、上手いし、可愛いと思っていたけれど、今回、ちょっと痩せすぎ? 顔がやつれていて、疲れた印象で、もっとぽっちゃりしていた方がずっと可愛いのにと残念に思った。
でも、演技は最高に上手い。
本当に韓国からの留学生に見えてしまう。
コメディ演技も素晴らしくて、山下監督とは最高に幸せな出逢いだと思った。

とにかく、ペ・ドゥナが出てきて映るだけで大爆笑が!
そして、エンドロール後に、拍手が起こった。

監督がゲストの試写会などでは、終映後に拍手が起こる事がある。
監督が来ていても、起こらない時もある。

たまに、本当に作品が素晴らしく面白い時に、拍手が起こる事がある。
それも一部の事だけれど、今日は、思わず私もしようかと思った。
でも、号泣していたので拍手が出来なかった。

何故号泣したのかと言えば、ヒロトの声と、久し振りに聞いたブルーハーツの曲の歌詞に打たれたから。

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初期の最高の三枚が、そのまんまCD三枚組BOXに!


学生時代にライブに行ったと言っても、今ではもう自分から聴く事はなくなっていたので、今でもTVなどでよく耳にする“リンダリンダ”よりも、本当に久々に聴いた“終わらない歌”にやられた。
“人に優しく”とかでも、同じく号泣したかもしれない。

その時の気持ちがそのまま思いっきり蘇ってしまったのだ。
理由はなくても、その曲を聴いていた時に感動した事、悲しかった事、嬉しかった事、全てが一気に蘇ってしまった。

「リンダリンダリンダ」を観て、号泣した人はどれくらいいるのだろうか。

映画「リンダ リンダ リンダ」オリジナル・サウンドトラック we are PARANMAUM
映画「リンダ リンダ リンダ」オリジナル・サウンドトラック
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映画から生まれたバンドがCD発売、ライブまでやっちゃいましたカラオケ

ブルーハーツファンでなくても、誰にでも強くお勧め出来る映画だった。
「50回目のファースト・キス」に続き、強力プッシュする事にした。

「リンダリンダリンダ」を観たら、昔のCDや卒業アルバムを引っ張り出して、あの頃の友達に電話して会いたくなって、今年の文化祭ではまた女子バンドブームか、ブルーハーツブームが到来するかもexclamation&question

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2005年06月29日

「逆境ナイン」

新宿安田生命ホール「逆境ナイン」試写会。
原作の漫画は読んでいないので、侍ジャイアンツかアストロ球団のようなトンデモ野球漫画だろうと思っていた。

逆境ナイン かけがえのない通常版 逆境ナイン かけがえのない通常版

映画館で予告を観た時に、ストップモーションCGの使い方に、逆に漫画の世界その物を見たような、ばかばかしくてくだらないけど、何かが新しいような、不思議な違和感があった。
「真夜中の弥次さん喜多さん」の前だったのだが、満員の若者達の爆笑に引いた。映画本編よりも「逆境ナイン」予告編の方が受けていたかもしれない程。

逆境ナイン 全力版 逆境ナイン 全力版

主役の玉山鉄二は、どの角度から見ても、変な顔しても(変な顔にならない)綺麗なお顔。二枚目で、整いすぎていて、魅力がなく、面白みもない。
もし今後他の役をしている彼を見ても、多分誰だかわからないだろうと思う。そこが彼の良いところ!?

他のナインは個性的な顔も3,4人いるのだが、あとのメンバーは最後まで顔もよくわからなかった。

チラシを見た時からずっと思っていたのだけど、野球帽を深く被ると、顔がよく見えない。チラシの面も、裏も主役の玉山鉄二の顔が見えないのでこれでいいのだろうかと不安になる程。

映画は、パロディや馬鹿馬鹿しさ、会話などで笑わせるが、122分の上映時間の半分か、それ以上過ぎても、野球をしている場面、野球の試合のシーンがない!!
なので、この映画を野球のコメディ映画として見に行くと、大層ガッカリする事だろう。自分も少しその口だったのでガッカリした。

野球のシーンその物は、30分もないと思われる。
ただ、それまでを面白おかしく見せてくれるので、「野球ってよくわかんない」という女の子を連れて行ってもそこそこ楽しんでくれるかもしれない。

試写会場でも、大爆笑の渦だった。デートムービーに良いのかも。

見た後しばらくは、何か困った事やアイタタタという状況に陥った時に「逆境だ。。。」と言うのがお約束になるだろう。
例えば、ペプシのボトルキャップ、続けて三つ同じフィギアが出た時。
おめかしして出かけたら、鼻血が出て全身血だらけになった時、などに。

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