2007年04月24日

『あしたの私のつくり方』

コトリがヒナに送る、クラスの人気者になるための、『あしたの私のつくり方』を綴った携帯メールの物語が、途中から、恋愛マニュアルのHOW TOモノみたいになってきておかしかったです。 白い小物は是非活用してみたいと思います(*^-^)☆

あしたの私のつくり方 原作は真戸 香さんの小説あしたの私のつくり方

watatsuku00.jpg小・中学校の同級生だった寿梨(じゅり)と日南子(かなこ)。みんなが求める「私」を演じてしまう寿梨。毎日を楽しそうに、一見幸せそうに送っているように見えるけれど、実は息苦しさを感じている。
日南子は、ある日突然、憧れの優等生から、クラスで無視される存在に変わる。
二人は別の高校へ進学し、そこでも居場所を探していた。
寿梨はコトリと名乗り、日南子に自作の物語「ヒナとコトリの物語」を携帯メールで送るようになる。日南子はそのメールに描かれる人気者ヒナをお手本にして、新しい高校で再び輝き始めるが……。

watatsuku01.jpg主人公寿梨役に成海璃子。14歳という事で小学生時代はわかりますが、高校生までを自然に演じきる姿にはただただ圧倒されます。生まれついての女優さんなんだなぁ、と見惚れてしまいます。『神童』『きみにしか聞こえない』と、本作で主演作三本が続々公開されます。

watatsuku02.jpg相手役の日南子役には、秋元康が手掛けるアイドルグループAKB48の前田敦子。初めて見たのですが、こちらは15歳での映画初出演。暗い影を落とす、思いつめた表情がなかなか良かったです。

寿梨の両親に石原良純と石原真理子。観る前はどうなることかとちょっと不安な二人のキャスティングでしたが、意外と良かったです。特に石原真理子は、これが初めてという母親役でしたが、結構はまっていました。『ふぞろいの林檎たち』ファンとしては、今後も女優として更に活躍して欲しいと思っています。

監督は『トニー滝谷』『竜馬の妻とその夫と愛人』の市川準。
監督がTVCFの演出出身ということと、この映画自体がNTT DoCoMoのタイアップ(というよりも、初めにドコモの携帯ありきという企画っぽさがあり)なので、映画がそのまま携帯電話のCMのようでもありました。
携帯世代の今の小・中・高校生にとっては、これがリアルな日常なのかな?

市川準監督作品は『大阪物語』と『つぐみ』位しか観ていないでよくわからないのですが、少女達の揺れる想いや、傷つきやすい脆さとプライドが瑞々しく描かれていたと思います。

watatsuku04.jpg日南子と淳(桜田淳)のデートシーンは、初々し過ぎてこそばゆくてたまらなかったです。高校生の初デートって、あんな感じなのでしょうか...( = =) トオイメ
市川準監督も、撮影時に役者の二人よりも恥ずかしそうに照れながら演出されいたそうです。監督が恥ずかしがったくらいですから、観ているこちらも相当恥ずかしいんですよ(^▽^;)!
桜田淳さん、結構印象を残す役なのに、公式サイトにもクレジットされていなくて可哀想。新人さんなのでしょうか、たどたどしさが逆にピュアな感じがして良かったです。
高岡蒼甫さんは、女子校の「イケメン」教師役という設定とあまり似合わないように思える長髪にちょっとびっくり。短髪の方が良いのにな。


天気予報
主題歌は眼鏡男子3人組ロックバンド・シュノーケルの『天気予報』


トニー滝谷 プレミアム・エディション トニー滝谷 プレミアム・エディション
市川準監督。村上春樹の短編集『レキシントンの幽霊』に収められた同名小説をイッセー尾形、宮沢りえ主演で映画化した切ない愛の物語。気になって見逃していました。評判も良いし、とても観てみたい作品です。

カチンコ 出演者の関連作品感想記事
東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』『シュガー&スパイス 風味絶佳』『 春の雪



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posted by bakabros at 16:23 | 東京 ☁ | Comment(3) | TrackBack(6) | 日本映画

2007年04月10日

『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』

2時間ドラマと、連続ドラマと、そして映画。その度にどこかで必ず泣かされます。ひたひたと心に沁み入ってくる熱い想いに、「なぜこのありきたりに思えるストーリーに、ここまで心を揺さぶられるのだろう」とつい考えてしまいます。映画版には、どこでどうやって泣かされるのだろうと思っていましたが、グッときたのは意外なシーンばかりでした。今を生きる、母と息子の普遍的な物語となった、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』

tokyotower01.jpg母の手を引いて歩く。日々の暮らしの中では気恥ずかしくて考えられないようなことも、ある日思いがけずにやってくる。
悲しい現実となり、そうしてやっと気づく大切なこと。
揺るぎない親子の絆に甘えて、照れくさくて出来なかったこと。
離れていても、近くにいても、口にしなくても、お互いわかっているはず。
でも、本当のところはわからない。
母は、いつも、いつでも、手を引いて欲しかったのかもしれない。


tokyotower02.jpg東京へ呼び寄せたオカンを、駅のホームへ迎えに行くボク。
「ここがこれからボクとオカンが暮らす町です」「はい」という二人のやりとりが、やけに心に沁みました。
胸に迫るシーンは沢山ありましたが、この場面が一番好きでした。
その前に電話でオカンが「本当にそっちへ行っても、いいんかねぇ?」と遠慮がちにボクに聞くシーンも、たまらないものがありました。


東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜 ザ・シナリオ 東京タワー オカンとボクと、時々、オトン
原作はリリー・フランキーさんの自伝小説、東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜
脚本はリリー・フランキーさんと同世代で同郷の出身でもある松尾スズキさん。
映像にすると4時間半にも及ぶ作品になりうるシナリオ準備稿をもとに単行本化した、ザ・シナリオ 東京タワー オカンとボクと、時々、オトン。泣く泣く削った幻の4時間半バージョンのシナリオも、是非読んでみたいです。

監督は『バタアシ金魚』『きらきらひかる』の松岡錠司。

オダギリジョーさんは、とても自然な演技で、佇まいも、喋り方も、本当に“ボク”がそこにいるように見えました。
ナチュラルな語り口で笑わせるセリフも、アドリブだったりして、それがかえって彼の凄さを感じさせます。
今まで観た中でも、一番良かったオダギリジョーでした。
+act. 11 (2007)―visual movie magazine (11) Cut (カット) 2007年 04月号 [雑誌]
+act. 11 (2007)―visual movie magazine (11)
Cut (カット) 2007年 04月号 [雑誌]

若い頃のオカンを内田也哉子、オカンを樹木希林と、一人の役を本当の親子二人で演じるという事にも期待していました。
当初、東京の大学を目指すボクにオカンが御馳走を作るシーンから、オカン役は樹木希林さんにバトンタッチするはずだった予定を、ここまで引っ張って也哉子さんでいくことになったらしいです。
この後、数年で突然樹木希林さんに変わるのが少しギャップがありました。ここから樹木希林さんの方がすんなり入っていけたかな? でも、それも、樹木希林さんのパワフルな演技と存在感に圧倒されて、すぐにどうでも良くなりました。

オトン役の小林薫さんの憎めないだらしなさ、そんなオトンをいつまでも愛するオカンの愛らしさ。一件ミスマッチなこの夫婦も良かったです。

そして、脇を固めるキャストの凄いこと! その面々は公式サイトをご覧下さい。
『松ヶ根乱射事件』で強烈な印象を残す安藤玉恵さんも出演されていました。

映画「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」オリジナルサウンドトラック 「家族を探して」『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』オフィシャルシネマブック
映画「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」オリジナルサウンドトラック 「家族を探して」『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』オフィシャルシネマブック
美術ライターと写真家、二人の女性が映画製作現場で、目撃したもの。書き下ろし、撮り下ろし。240日間の備忘録。


カチンコ オダギリジョー出演作品の感想記事
ゆれる』『スクラップへブン』『THE 有頂天ホテル』『オペレッタ狸御殿

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posted by bakabros at 20:58 | 東京 ☀ | Comment(12) | TrackBack(54) | 日本映画

2007年04月02日

『大帝の剣』

『大帝の剣』=『阿修羅城の瞳』+『マーズ・アタック!』+『トランスフォーマー』÷仮面ライダーexclamation&question

大帝の剣 映画大帝の剣公式ガイドブック “平成の大冒険活劇「大帝の剣」観劇ガイド”阿部寛の全部教えます「大帝の剣」裏表
大帝の剣DVD
映画大帝の剣公式ガイドブック
公式ガイドブックまで出ています。色んなキャラが出てくるから?
“平成の大冒険活劇「大帝の剣」観劇ガイド”阿部寛の全部教えます「大帝の剣」裏表
オールキャストの素顔と映画の裏側を見せるメイキングDVDが登場。

堤幸彦監督作品は『TRICK』シリーズが好きなので、いつも気になりますが、これは観る前からトンデモな香りがしてました。感想は、思った通りでした(^▽^;)
ただ、会場は結構ベタなギャクでもウケていて、終わってから『どろろ』よりは面白かった」という感想も聞かれたように、好きな人は好きみたいです。

taitei.jpgただの妖怪ものかと思いきや、宇宙まで飛び出して、スケールはとても大きくなっていますが、間や一人言のようなセリフで笑わせる演出や、やっている事はTVドラマと同じ印象。それに乗れるか乗れないか、見方が難しい映画でした。

オリハルコンから作られた“三種の神器”、“大帝の剣”・“闘神の独杵鈷”・“ゆだの十字架”とか、豊臣対徳川の争い、忍者と宇宙人と天草四郎と、凄いことになっています。
ワイヤーアクション、殺陣はスピード感がなくてちょっと物足りない感じ。

阿部寛演じる、大剣を背負った大男・万源久郎の出生には思わず吹き出しそうになったほど、おかしかったです。
竹内力の破顔坊は、凄い迫力で阿部ちゃんを食ってました。面白かったです。
大倉孝二、本田博太郎、荒川良々とか脇の役者さんも良かったです。
宮藤官九郎さんも頑張っていました。
遠藤憲一さんの役はちょっとしつこかった。六平直政さんの役は、最後まで誰なのかわかりませんでした。

江守徹さんの語りが被ってくるオープニングタイトルは、忙しかった!

大帝の剣1 <天魔降臨編> <妖魔復活編> 大帝の剣2 <神魔咆哮編> <凶魔襲来編>
大帝の剣1 <天魔降臨編> <妖魔復活編>
大帝の剣2 <神魔咆哮編> <凶魔襲来編>
夢枕獏原作の超SF伝記時代劇『大帝の剣』5巻のうち、第一巻<天魔降臨編>を映画化。
映画は、面白ければなんでもアリな、破天荒SF時代劇アクションという感じでしたが、ここまでくると、一体原作にはどこまで忠実なのかが知りたくなります。

鼓動 鼓動
そして、なぜGLAYが主題歌を……exclamation&question

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posted by bakabros at 16:13 | 東京 🌁 | Comment(2) | TrackBack(22) | 日本映画

2007年03月21日

『アルゼンチンババア』

どこにでもいそうな商店街のおかしな普通の人達と、どこにもいないであろう、アルゼンチンババア。アルゼンチンババアは、普通に暮らす人々が、日々考えないよう、忘れようとしている事、生と死と性を根っこから呼び起こし、目覚めさせる。それが怖くて関わらぬようにしていても、ひとたびその味を知ってしまうと、決して目をそらせなくなり、離れ難くなる。それがアルゼンチンババア。

アルゼンチンババア 〜みつこの夏〜 アルゼンチンババア 〜みつこの夏〜
映画『アルゼンチンババア』のナビゲートDVD。堀北真希さんのナレーションによるメイキング映像、顔合わせからお祓いの模様まで(! )密着した撮影現場ビデオレポートなど収録。

arubaba01.jpg母の死を一人で真っすぐに見つめ受け止めようと努力している娘・みつこと、妻の死から逃げ出してしまった父・悟。
悟は、風変わりな嫌われ者の老婆、アルゼンチンババアによって自分が救われたと開き直りますが、現世に娘を一人きりにして、知らんぷりしていてはいけません。
そんな悟とみつこ、悟の妹とその息子といった人々の関係を、全てくるめて引き受けて、面倒みてしまう、アルゼンチンババア=ユリの温かさは、まるでスペインの太陽か皆の母親のように観客までを虜にして包み込んで行きます。

arubaba02.jpg蜂の巣箱から蜂蜜を取り、スペインの遺跡のような建物の屋上で野菜を育て、ゆったり生き生きと自分の思うがままに暮らすアルゼンチンババアは、臭い匂いさえなければ、とても魅力的な人物。子供が妄想する魔女そのもののような風貌と生活に、次第に興味を惹かれて行き、誰もがすっかり骨抜きにされてしまいます。



arubaba03.jpg悟とみつこ、親子の旅。思いの丈を、軽トラの荷台に寄りかかりながら淡々と語り合うシーン。このシーンが一番好きでした。
おとぎ話と空想と、現実的な日々の暮らし。それらが上手く合わさって、不思議にリアルな空気を醸し出しています。
この現実感と、お話の中の出来事のようなアルゼンチンババアのストーリーをリアルに表現するのは、とても難しいことだと思います。
それを可能にしたのは、堀北真希、役所広司、鈴木京香という三人のキャスティング。特に堀北真希さんの演技、佇まいの見事さに衝撃を受けました.多くのシーンで首にギプスをはめている姿で登場しますが、むち打ちギプス姿で、巨大な石を引き歩く様子がギャグに見えないなんて! おかしさを通り越して、それが自然に見えるというのは凄い事だと思いました。
可愛いだけじゃない、彼女の凄い底力を感じた映画でした。

みつこの従兄弟、森下愛子の息子・信一役の小林裕吉さんの演技がまた凄いです。こちらの想像以上、予期せぬほどに自然な演技には何度もドキッとさせられました。これからの活躍がとても楽しみな俳優さん。

アルゼンチンババア アルゼンチンババア
アルゼンチンババア 単行本 アルゼンチンババア ハードカバー
映画のタイトルバックでも使われている、奈良 美智さんの絵が可愛くて、この作品の魅力を更に増しています。毒のある可愛らしさは原作者のよしもとばななさんの作品とも通じるところがあるような気がします。

ワスレナグサ タテタカコさんの歌う主題歌『ワスレナグサ』

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posted by bakabros at 20:45 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(13) | 日本映画

2007年02月22日

『松ヶ根乱射事件』

「事件という程の事件は起こりません」とエクスキューズしながら、この映画の中で描かれる人間たちの風景は、大した事件です。日常の中に潜む、人間の愚かだけれどとても本質的なもの、人間としての本能をヒリヒリとあぶり出されるような映画。『松ヶ根乱射事件』
matsugane.jpg
閉塞された、とある地方の田舎町。そこで繰り広げられる住民たちの、ちょっとおかしくズレながらも、どこまでも普通な日々。この閉塞感からは『ツイン・ピークス』『スウィート ヒアアフター』を、冒頭シーンでは『ファーゴ』を連想しました。

『リアリズムの宿』『リンダリンダリンダ』の俊英・山下敦弘監督作品。『ゲルマニウムの夜』の新井浩文主演。

90年代初頭の雪に閉ざされた小さな田舎町、松ヶ根町。派出所に勤務する真面目な警察官鈴木光太郎(新井浩文)と、対照的なだらしない双子の兄・光(山中崇)。
さらにだらしない父親・豊道(三浦友和)は現在家出中。ある日、道端で女の死体が発見される。その事件を引き金に、平穏に見えていた町の様々な歪みが一気に吹き出していく。

ずっと感じていたのは、根底にひたひたと流れる、日常の中の狂気を予感させる空気感。
事件や様々な問題に巻き込まれて行く渦中の登場人物たちが、あくまでも一般庶民のスタンスを崩さないでいること。死体が出て来ても、金塊を手にしても、驚きを通り越して、『なんだよ、これ。あはは』と笑い飛ばし、なかった事にしてしまう。
大変な状況に陥れば陥る程、どんどん冷めていく。それは、普通である事、日常からはみ出さない為、社会生活を送る人間としての本能のようで、そんな彼等を見ていると、胸の内が痛い程に、ドキドキヒリヒリしてしまうのです。

特に強く印象的だったのは、エロスの描き方。いくつかのセックスシーンが出て来ますが、映像ではなくそこで交わされる会話がもの凄くリアルなので、本当に嫌らしく見えます。
そして、出てくる女優たちの存在感、強く現実感を匂わせる女性の姿に圧倒されました。
そんな映像と、不協和音を奏でるパスカルズの音楽がまた相まって、更に不思議な感覚にはまります。

Pop Tatari Pop Tatari
エンディング曲は、ボアダムズの90年代初頭に発売されたアルバム『POP TATARI』から、『モレシコ』。

ゲルマニウムの夜 デラックス版 山下敦弘監督と新井浩文主演の『ゲルマニウムの夜 デラックス版』今すごく観たい映画です。

リンダリンダリンダ くりいむレモン スペシャルエディション
リンダリンダリンダ
くりいむレモン スペシャルエディション
『リンダリンダリンダ』しか観ていない人(私です)が、前作のイメージでこれを観たら驚くかも。色んな作品を撮られている山下敦弘監督ですが、『松ヶ根乱射事件』を撮っていた時はまだ二十代だったと知ってびっくりしました! 次回作は一体どんな映画をみせてくれるのか、今から楽しみです。

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posted by bakabros at 18:31 | 東京 ☁ | Comment(6) | TrackBack(13) | 日本映画

2007年02月20日

『さくらん』

星空を金魚が泳ぐ大門の向こうには、男と女が求める全てのとびきりのものがあった。真実の愛以外は。

さくらん 特別版 さくらん 特別版

sakuran.jpg江戸の遊郭、吉原に売られた8歳の少女はきよ葉と名付けられ、花魁・粧ひから男をあやつる手練手管を学び取っていく。いつかてめえの足で吉原を出ることを夢見ながら年を重ね、やがて一番の売れっ子となり、ついに花魁“日暮”ひぐらしへと成長する。

人気漫画家・安野モヨコのコミックを、演出家・映画監督である蜷川幸雄の長女、フォトグラファーの蜷川実花が初監督した映画『さくらん』

さくらん さくらん 安野モヨコの原作漫画。もっと長い話なのかと思っていましたが、一巻で完結なんですね。
極彩色の歴史絵巻エンタテインメントといえば、どうしても思い出すのはソフィア・コッポラの『マリー・アントワネット』。
フランス王室をアメリカ人女性が描いた『マリー・アントワネット』とは違って、日本の吉原遊郭を日本人女性が描いたという点では、何をやってもある程度許されるのかも。
脚本にタナダユキ、音楽に椎名林檎と、旬で注目の女性たちが豪華コラボレーション。

ろうそくや提灯の灯りに浮かぶ、色とりどりな遊女達の着物、かんざし、口紅。屏風やふすまの色柄まで、目に飛び込んでくる全てのものがヴィヴィットで刺激的。
映画のシーンとして、今までに見た事が無い画の切り取り方に、何度かドキッとすることがありました。
さくらん写真集 さくらん写真集
宙を泳ぐ大門の金魚、びいどろの中の金魚、ぼってりした金魚がのどかに泳ぐ姿がとても印象に残ります。

はすっぱで誰にも媚びない負けん気の強さ、きよ葉のオリジナルな魅力はまさに土屋アンナさんの為にあるような役柄。男を女を切り捨てるきっぷの良さに見惚れます。
逆に、全編に土屋アンナ全開なので、彼女のテイストに上手く乗れないとはまれないかも。

売られて来たきよ葉の面倒を見る最高の花魁、粧ひを演じる菅野美穂さんの花魁道中は美しさと貫禄があり、幼いきよ葉が「日本一の花魁になる!」と決意させるほどの迫力。
初恋の相手惣次郎に成宮寛貴、きよ葉を見守る清次役の安藤政信、花魁日暮を愛してしまう倉之助役の椎名桔平、木村佳乃、永瀬正敏、小泉今日子と豪華配役陣に加え、隠れキャストまで凄いです。ちょんまげと日本髪なので見逃した人も沢山いそうなので、DVDで再チェックしたいです。


『さくらん』オフィシャルガイドブック ANNA Milk―成宮寛貴写真集
『さくらん』オフィシャルガイドブック
ANNAMilk―成宮寛貴写真集は蜷川実花の撮り下ろし写真集。

さくらん 〜花魁音楽画巻〜 平成風俗(初回限定盤) この世の限り
さくらん 〜花魁音楽画巻〜
監督蜷川実花・音楽監督椎名林檎のインタビュー映像と椎名林檎ニューアルバム未収録の楽曲で綴る花魁カタログDVD。
平成風俗(初回限定盤)
映画『さくらん』をイメージした椎名林檎のニューアルバム。
この世の限り
映画の『さくらん』のエンディング曲。

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posted by bakabros at 14:51 | 東京 ☁ | Comment(7) | TrackBack(39) | 日本映画
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